釧路湿原を内側から体感する『塘路湖』観光ガイド|夏はカヌー、冬はわかさぎ釣り
-
- 釧路・阿寒・川湯・根室
-
- 最終更新日: 2026年6月22日
冬のわかさぎ釣りや通年楽しめる釧路川流域のカヌー体験、初夏の湖畔キャンプに秋の紅葉トレッキングなど、一年を通じて訪れる人を楽しませてくれるアクティビティが充実。さらに周辺には湿原の歴史を深く知る博物館や、全国からファンが来店する 絶品グルメスポットも存在します。
豊かな自然に触れながら、知的好奇心も満たしてくれる。ぎゅっと見どころが凝縮された、一歩踏み込むほどに面白い塘路湖の魅力を余すことなくお伝えします。
もくじ
1.塘路湖の最大の魅力「湿原の中」を体感できる
1987年に誕生した「釧路湿原国立公園」 にある塘路湖。周辺は日常的に野生動物が姿を見せる豊かな自然環境が保たれ、国立公園として保全されたエリアならではの「ありのままの湿原」が今も息づいています。
一番の魅力は、自然を展望台から眺めるだけでなく、実際にその自然の中に身を置いて楽しめる点にあります。湖からアレキナイ川へと繋がっていく水辺のグラデーションをカヌーで進んだり、湖畔の遊歩道を歩いて植物を観察したりと、五感で自然を感じられる最適なフィールドです。ただ景色を見るだけでは得られない、一歩踏み込んだ湿原の深みを体感できるのが塘路湖の醍醐味といえます。
- 住所
- 北海道川上郡標茶町
2.塘路湖周辺ビュースポット・エコミュージアム
サルボ展望台

▲パノラマと近さにも驚き▲
国道391号線沿いに面した駐車場から遊歩道を片道15〜20分と、比較的気軽にアクセスできるのがサルボ展望台です。展望台の標高は低いものの、遮るもののないパノラマが自慢。周囲18kmを誇る塘路湖の全景を真正面から見渡せ、その圧倒的なスケールをダイレクトに実感できます。
冬には真っ白に結氷した湖面が夕日に染まる幻想的な姿に出会えることも。悪天時は遊歩道はぬかるんでいますのでしっかりした足元で訪問してください。
サルルン展望台

▲手前がサルルン沼、奥が塘路湖▲

▲SL冬の湿原号の白い煙▲
サルボ展望台からさらに起伏のある遊歩道を30分ほど進んだ先にあるのが、サルルン展望台です。ここは眼下に広がる塘路湖やサルルン沼の間を、JR釧網本線が縫うように走る様子を望めることのできる特等席。大自然の中を列車が通り過ぎる光景は、鉄道ファンならずとも必見です。
塘路湖と周辺の4つの沼(サルルン沼、ポン沼、エオルト沼、マクントー)で構成される「湿原と湖沼」すべての雄大な景観を眺めることができるのもポイントです。駐車場からの往復には1時間半から2時間ほど要しますが、たどり着いた先で待つ湿原の「静寂」と鉄路の「営み」が混ざり合う景観の美しさは、歩いた人だけが味わえるご褒美に感じられます。
塘路湖エコミュージアムセンター「あるこっと」



塘路湖畔に立つ「塘路湖エコミュージアムセンター・あるこっと」 は、湿原の動植物や成り立ちを学べる情報拠点。館内の展示で知識を深めてからフィールドに出ると、景色がより奥深いものに見えてきます。冬はスノーシューや歩くスキーの無料レンタルがあり、手軽に雪上の散策を楽しめるのが魅力です。 なお、ここは釧路湿原の情報提供施設として環境省が運営する公共の展示施設。キャンプ場やわかさぎ釣りの受付を行う民間施設「レイクサイドとうろ」は隣の別施設ですので、混同しないようご注意ください。
- 住所
- 北海道川上郡標茶町塘路原野北8線
- 営業時間
- 10:00~17:00(11~3月は~16:00) 水曜日・年末年始定休
標茶町博物館「ニタイ・ト」



「エコミュージアム・あるこっと」の道路向かいにある、町立の博物館「ニタイ・ト」。塘路湖周辺の動植物やアイヌ文化、地域の歴史を網羅した展示は、知的好奇心を満たすのに最適な展示・学習施設。資料集も豊富で、湿原の深層をじっくり学べます。
屋外には歴史的に貴重な「駅逓所」や「集治監」の遺構がありますが、こちらは冬季閉館。冬は本館で知識を深め、夏は屋外展示を巡るなど、季節を変えて再訪したくなる文化的魅力が詰まったスポットです。
- 住所
- 北海道川上郡標茶町塘路原野北8線58-9
- 営業時間
- 9:30~16:30 月曜日・年末年始定休
- 備考
- 入館料:220円 高校生以下無料
3.塘路湖観光の醍醐味
冬・氷の上で楽しむ風物詩:わかさぎ釣り

1月上旬から3月上旬にかけて、結氷した塘路湖は「わかさぎ釣り」の場へと姿を変えます。アウトドア体験の拠点は、エコミュージアムセンター隣の「元村ハウスぱる・レイクサイドとうろ」 。こちらでは、道具一式がレンタルでき、すでに氷に穴が空いている常設テントの中で釣りが楽しめるオールインワンのプラン(要予約)が用意されています。

テレビや動画でおなじみの「氷の上の穴釣り」を、初心者でも手ぶらで手軽に体験できるのが魅力。何よりの醍醐味は、終了後にレストハウス内で、釣ったばかりのわかさぎをその場で天ぷらにしてくれるのです。自分で釣り上げた熱々のわかさぎを頬張る喜びは、冬の塘路湖観光で絶対に外せない「おいしい体験」のひとつです。


夏だけじゃなく四季を通じたカヌー体験


「レイクサイドとうろ」では、通年でカヌー体験が可能です。全国のカヌーイストが一度は訪れたいという釧路川流域。その中でも、凍らないアレキナイ川を進む冬のカヌーは、幻想的な静寂を味わえる格別な体験ができます。 また、湖畔にはキャンプ場も隣接しており、夏季になると手付かずの自然の中で一夜を過ごすことも可能。カヌーで湿原の息吹を感じ、湖畔で穏やかな時間を過ごす、そんな贅沢な休日が塘路湖畔にはあります。
- 住所
- 北海道川上郡標茶町塘路原野北8線73
- 営業時間
- 9:00~17:00
とっておき塘路グルメ:食事処丹頂の味噌チャーシューメン

飲食店が少なくコンビニもない塘路エリアで、地元民だけでなく全国のラーメンファンから愛され、Googleマップでも高評価を集める名店が国道沿いにある「ドライブイン丹頂」です。看板メニューの「味噌チャーシューメン」は、自家製のとろけるチャーシューが絶品。スープは正統派のサラッとした優しい味噌味で、くどさがなく最後まで飲み干せます。
冬にはSLファンも多く集い、店内にはSLや野生動物の写真がずらり。旅の空腹を満たし、心まで温めてくれる、塘路観光で必ず訪れたい隠れた名店です。
- 住所
- 北海道川上郡標茶町塘路
- 営業時間
- 11:00~19:00 冬季は昼のみ営業
4.塘路湖へのアクセス

観光の拠点となる「エコミュージアムセンター」をはじめ、今回ご紹介したスポットは、JR釧網本線・塘路駅から約1km、徒歩で20分ほどの圏内に集まっています。
釧路市内からも約30km、車で約40分と、釧路湿原の深部にありながらアクセスしやすいのが大きな魅力です。

国道391号沿いのドライブは視界が開け、比較的走りやすいルート。JRなど公共交通機関でもレンタカーでも訪れやすく、ありのままの自然に出会えるのが塘路湖の魅力。JR釧網本線では釧路から塘路に向けて「SL冬の湿原号」 や「湿原ノロッコ号」 などの季節列車も運行されています。

お越しの際は、夏でも気温の下がる内陸部ですので衣服の調整と、自然動物の飛び出しにはくれぐれもご注意くださいね。

山﨑 陽弘(やまざき あきひろ)
1975年、大阪府生まれ。32歳の時に「趣味のオートバイで訪れ、その雄大さに魅了された」北海道・道東に移住しました。現役の男性看護師として地域医療・福祉にも尽力しながら、地域の魅力を発信しています。
こちらの関連記事もどうぞ
姉妹サイトのご紹介(よかったら見てね)









