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冬から春へ。阿寒湖キャンドルアイスクルーズとは【わずか1週間の感動】

エリア
釧路・阿寒・川湯・根室
投稿日
最終更新日:2023年4月27日
みなさん、阿寒湖の「砕氷クルーズ」というものをご存知でしょうか?
それは4月中~下旬の一時期だけ楽しめる、清らかな阿寒湖の氷を割って進む期間限定の遊覧船クルーズのこと。そして、氷を砕きつつ進むクルーズは、あまりに透明な美しい氷を割って進む、湖面に浮かびきらきらと光り輝くアイスキャンドルの中に居るかのような、この時期ならでは幻想的な体験を得ることができるのです。

今回は、阿寒湖の砕氷クルーズ、名付けて「キャンドルアイスクルーズ」を、厳しい冬から春へと向かう、道東ならではの季節のうつろいとともにご紹介いたします。

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春でもない冬でもない不思議な季節の到来

何度もの暴風雪が過ぎた厳しい冬が終わりを告げ、いつのまにかやさしい陽射しとやさしい風に冬開けが近づいてきたかと思い始めたころにはもう次の季節にうつろっているのが北海道。

北海道の季節のうつろいは四季では表現できないスピード感。本州では春夏秋冬の四季での表現も、ここ北海道では六季。本州には存在しない厳寒を真冬とすれば、その次にいきなり春は来ないので冬というか、寒~い春がやってきます。

akan-spring-image-b少しずつ、雪に隠れた地面が姿を現します。

この季節を評すると、本州から訪れる人々にとっては、雪も氷も残る寒い冬。しかし道産子たちにとっては、明らかに春に向かうポジティブな冬の時期、というように、受け手にとってはまったく異なる季節感を醸し出す不思議な季節なのです。

akanko-fukinotou-image1雪の下から一番早く顔を出すふきのとうに春の訪れを感じます。

毎日が湖上アート展

この季節の阿寒湖は、陽射しと風のいたずらで刻一刻と色も形も変わり、瞬間瞬間で氷のアートを創作し続けてくれますので目が離せません。遠い景色にいつしかやさしさが漂う始めたころ、実は白い氷が水へと変わりはじめているのです。
lake-akan-ice-art1一つとして同じ表情を見せない、阿寒湖のすがた

その頃から、阿寒湖マリモクルーズの遊覧船が始動し、まずはドック付近の氷を割りながら湖の真ん中へと動き出します。一進一退を繰り返し水路が確保されていくなかで、やがて白一色の湖にまりもの眠る青い湖面が少しずつ見えてきます。

そうなると、狭い水路をつたうように、砕氷クルーズが始まります。

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春へ向かっての砕氷クルーズ

冬のひがし北海道の風物詩、オホーツク流氷クルーズは大海に漂う氷に立ち向かって行きつつ、氷と一体になる実体験をすることが目的のクルーズですが、この阿寒湖の砕氷クルーズは日に日に湖の様相が変わり、最終的には湖が青い春の湖になるまでの、春を目指したクルーズなのです。

今はまだ寒い春、人によっては冬と感じるであろう季節のなかでの「春を目指したクルーズ」なのです。

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オホーツクの流氷は船が砕いたぐらいで全体の氷はなくなることなどありませんが、湖の氷はどんどん溶けてゆき、ほどなく湖と一体になります。だから、わずか1週間から10日間ほどしか見ることのできない貴重な光景。『春を目指したクルーズ』であるのです。

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キャンドルアイスクルーズと呼ぶわけ

流氷船の氷と湖の氷の大きな違いは、氷が透明であまりにも美しいことです。

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清らかな阿寒湖の氷は、海に浮かぶ流氷とは違い不純物がないというか白い塊などではなく、いわばまったくのクリスタル状態。船とぶつかり粉々に砕けながら沈みゆくさまは、クリスタルガラス食器を誤ってどこかに落として砕け散ってゆく姿そのもの。

その限りなく透明な氷が、船の周りをくるくる回りながら太陽の陽射しをうけキラキラ輝く様は、まるでシャンデリアのキャンドルアイスのようで、日本中を探してもどこにもない、光り輝く湖をゆくクルーズなのです。

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船上からこのキャンドルアイスの先に望む阿寒湖温泉はキラキラした風景の向こうに見え、どんなにステキな温泉だったかと思えてきます。

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カルデラに春が来た

このクルーズが日に日に奥の方まで進むようになってくると、砕氷クルーズを終え、通常のマリモクルーズスケジュールへと替わる日が近くなります。
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阿寒湖の真ん中まで行けるようになり周辺の氷がきらめく中で、雄阿寒岳から雌阿寒岳、阿寒富士などの周辺の外輪山の山々をぐるり見渡した時、春へのうつろいが、大きなカルデラに春が来てその最後に光り輝くクリスタルクルーズで締めくくろうとしていることに気づくことでしょう。
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もう湖にすっかり春が来た日の朝 湖岸にキャンドルアイスで敷き詰められ….

すっかり春になったと思った日の風の強い朝、突然、湖岸に数日前までクルーズ船で見せてくれていたキャンドルアイスたちが打ちあがります。それはもう圧巻で、言葉になりません。風にあおられ波がたちそれぞれの氷がこすれ合い、しゃらしゃら、からからと音をたてる時、アイスグラスならではの奏でる音から気品に満ちた春を実感できます。

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というわけで、春が来た。その実感は、春を進むクルーズと、一年に一度しかありませんが、キャンドルアイスが打ちあがった朝に訪れるのです。

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湖上の氷が次第に湖に融けゆきながら青くうつろってゆく光景を見つめる時は、ここに住むものにとっては「阿寒湖にやってきた春」をかみしめる時。
半年間続いた白に閉ざされた季節が春に変わる感動を、阿寒湖アイスキャンドルクルーズで体験してみてはいかがでしょうか?

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期間限定 阿寒湖砕氷帯砕氷遊覧
例年4月後半約1週間の予定
運航:阿寒観光汽船株式会社
TEL 0154-67-2511
おとな 1,000円 こども 600円
※マリモは鑑賞できません

lake-akan-cruise-infomationクリックすると大きくなります。

アクセス情報

阿寒湖まで
・釧路空港から車で約60キロ、80分。
・女満別空港から車で約65キロ、90分
・釧路駅から車で約75キロ、100分
・札幌市内から車で約330キロ、5時間30分

~~阿寒湖の観光情報はこちら~~
阿寒観光協会 http://ja.kushiro-lakeakan.com/

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