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知られざる積丹ブルーの絶景!余市「尻場山」プチハイキング

エリア
小樽・ルスツ・ニセコ
投稿日
最終更新日:2021年10月1日
“積丹ブルー”と言われるほど、美しく透き通った積丹半島の海。

島武意海岸や神威岬が有名ですが、じつは登山をしなければ見られない積丹ブルーの絶景があるのはご存知でしょうか?

それは余市にある「尻場山(しりぱやま、標高296m)」。

アイヌ語で、海中に突き出している山の頭を意味するこの山では、言葉にならない断崖絶壁のパノラマが楽しめます。

余市神社の横から。霊場の雰囲気とともに登山開始


尻場山が位置しているのは、積丹半島の余市町の外れ。余市市街から車で約10分、余市神社の東側にある一本の道を辿ると、登山口に到着します。
余市神社前から登山口までは大体500mほど、地図中のA地点が駐車スペースです。
登山口へ続く道は、細く曲がりくねっていて、途中からは未舗装になるので少々心細くなるかもしれません。

尻場山 登山口

登山口の目印となっているのは、修行大師の像です。実は、尻場山の登山道は、『新四国八十八ヶ所霊場』が開かれ、八十八体の石仏が設置されています。

少しミステリアスな心持ちから、いざ登山スタートです!
尻場山
登山道は、落葉広葉樹が美しい緑の道。前半にはガレ場(岩がゴツゴツした区間)があるので、足元に気をつけながら進んでいきます。

登山道の各所には、やはり八十八箇所の石仏たち。広場に据えられているものから、道中に置かれているものまで表情は様々です。
尻場山
基本的に登山道はわかりやすく明瞭ですが、ロープが設置されている急坂もしばしば。アスレチックのようで楽しいですが、滑りやすいので注意しましょう!

こうしたアップダウンをこなしているうちに、約30分で一度高台まで出てきます。

一瞬、山頂と誤認してしまうのですが、こちらは偽ピーク。ここからはしばし下りになり、再び30〜40分ほど登ると、三又の広場へ到着です。
尻場山 三又
三又の広場から山頂へは、山の中をかき分けるような、狭い野趣に富んだ道を進んでいきます。

広場から進むこと約15分、こぢんまりとした山頂に到着。しかし、山頂は絶景スポットではありません。
山頂左手の奥へと進んでいけば、いよいよ尻場山の代名詞と言えるポイントへ。

展望台に広がる「積丹ブルー」の絶景

尻場山 ビュースポット
開けた高台からは、荒々しいリアス式海岸がのぞいています。ここまで展望がほとんどなかっただけに、クライマックスは劇的!

オトドマリ岬や烏帽子岬、ワッカケ岬など、まるで巨大な柱状節理のような自然の造形美には圧倒されます。そして、その周囲を満たすのは、鮮やかな「積丹ブルー」です。
尻場山
上から俯瞰していても、海底にある石の一つ一つが視認できる。これが積丹ブルーの特徴でしょう。紺碧色とスカイブルーの中間をとるような、独特の色合いに目を奪われてしまいます。

そして、この開放感!180度以上にわたって、思いっきりパノラマが開けています。しかし、展望台は崖に面していて、あまり端に行くと滑落の危険があるので、要注意です。
尻場山
「積丹ブルー」の海を切り取ってみました。境界の絶景とでも言うような、色彩の妙がたまりません。

まるでスポットライトが注ぐように、光の当たり方によって、見える表情が少しずつ変わっていきます。「積丹ブルー」には、時間を忘れて見入ってしまう魅力がありますね。

一期一会の絶景に出会える「尻場山」

尻場山 虹
そんな「尻場山」ですが、訪れるたびに見せてくれる景色が変わるのもポイントです。

例えば時間帯。午前であれば明暗のある、荘厳な趣。午後であれば、水面が透明度を増し、よりいっそう引き込まれます。

また、積丹半島は天候の非常に変わりやすいエリアです。この時は雨の直後で、なんと海上に虹が!海に架かる虹が見られるとは、本当に感動的でした。

尻場山
下山は、15分歩いて広場まで戻ってきたのち、元来た道を辿るほか、もう片方の道から一周して駐車場へ戻ることも可能です。

絶景の余韻を楽しみながら、気持ちの良い緑の中を歩きます。登山から下山までの標準タイムはおよそ2時間半ほど。

本格的な登山でなく軽ハイキングなのでで、観光途中にサクッと立ち寄ることが可能です。ぜひ、積丹半島ドライブや、小樽・余市観光などと組み合わせてみてはいかがでしょうか?

尻場山

住所
北海道余市郡余市町
備考
尻場山登山口駐車場まで余市市街から車で約10分、山頂まで徒歩で往復約2時間半
・運動靴やスニーカーなど、歩きやすい靴で登りましょう。
・水分と補給食は必ず携帯しましょう。
・登山道中は、携帯の電波が通じます。GPSで現在地を確認することも可能です。
・15時までには下山完了するように、登山スケジュールをたててください。

日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。

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