「旧北炭清水沢火力発電所」の時間と歴史を感じるガイドツアー【北海道炭鉄港ストーリー】
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- 千歳・支笏湖・夕張
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- 最終更新日:2025年8月26日
みどころ~時が止まった巨大建造物の不思議な魅力~
静かに年月を纏った建物の中は今も発電所当時の設備が一部残されています。発電所装置は圧倒的な存在感をはなち、無機質な空間は不思議と創造力をかきたて、発電所が稼働していた頃の様子を思い起こさせます。
基本的には立入禁止の旧北炭清水沢火力発電所ですが、現在、夏期限定・完全事前予約制で1対1の有料ガイドツアーが1日2回開催されており、参加してきました。
旧北炭清水沢火力発電所見学ツアーに行ってきました
旧北炭清水沢火力発電所は、札幌市街から車で2時間弱、夕張市のほぼ中心部に位置しています。
町内にあるノスタルジー漂う旧炭鉱住宅「清水沢コミュニティーゲート」に、見学ツアーの受付があります。赤いテントが受付です。
現在、旧北炭清水沢火力発電所跡地は私有地であり、廃棄物中間処理施設として利用されています。許可された場所以外立ち入らない事、炭鉱遺産であり重要な場所であるということなど注意事項をしっかり確認し、誓約書にサイン。
説明終了後、ヘルメットと連絡用の無線を受け取って、自家用車で出発。
受付からは車で5分ほど。ガイドさんの車に先導されて現地に向かいつつ、現所有者東亜建材工業さんの業務内容について説明していただきました。
ガイドツアーの際も施設内では作業が行われており、建物の近くにはリサイクル前の廃材などが山積みになり、稼働している重機などもありました。
東亜建材工業さんの事務所で簡単なご挨拶をしてから、いよいよ建物の内部へと進んでいきます。
いよいよ建物のなかへ
配電盤室
建物の脇に車を止め、建物の中へ入るとそこは配電盤室。
かつては、遠く三笠や歌志内の炭鉱にまで送電していたそうです。
発電所の機械類を動かし続けた計器がズラリ。
発電所が稼働していた頃の様子(出典:夕張市所蔵)
配電盤室の説明のほか、配電盤の材質やふとした割れ目などこの場所にまつわる思わぬエピソードは驚きの連続。
タービン発電室
配電盤室の隣には発電用のタービンが置かれていた部屋があります。
タービンは撤去されてしまっていましたが、当時使われていた天井クレーンが残っていました。
よく見ると、懐かしいロゴと共に「大正十四年、弐拾五噸(トン)、日立製作所製」と書いてあります。このクレーンが動いていたなんて壮観だっただろうなぁ、と大きさに圧倒されます。
建物の壁の幅が違うのは、電力需要の増加に従って建て増ししていったため。現存している建物は全盛期の四分の一ですから、当時の規模がどれだけのものかが分かります。
2階
タービン発電室から2階へあがると、明るい空間が広がっていました。
ここは、近くの炭鉱に送電していた場所で、壁には送電線の穴に送電線がついたままになっていました。
窓の外には、清水沢ダムが見えました。
このダムは発電用の水を引き込むために北炭が作ったもの。ダムや発電所まで自分で作ってしまう、当時の北炭の財力や勢いを感じます。ダムは現役で、別の新しい設備で今も水力発電に使われています。
ガイドツアー概要・予約方法
ガイドツアーは一般的な施設見学コース(所要時間2時間)のほか、建物でじっくり撮影をするための長時間コースの2コースがあり、どちらも有料・2日前までの事前予約制が必要です。
施設内には危険な箇所もあるため、予約以外の入場は一切できません。訪問の際は、公式サイトで詳細・注意事項を確認し、予約してください。
各コース共通事項(2025年度内容)
・公開期間 2025年6月19日~11月1日
・完全事前予約制(2日前まで)
・一組5名までの個人の方(自家用車必須)
※商用利用や団体利用の場合には、個別に問い合わせが必要です。
おわりに
建物2階、壁の上部にあるドアはレンガで塞がれている
壁の上部にひっそりと残る、レンガで塞がれたドア。元はボイラー建屋へと続き人々が行き交う通路でしたが、早い時期に役目を終え、終焉期に働いていた方はその存在さえ覚えていなかったそう。
時間とともに消える記憶と残された痕跡。その対比が、この場所の魅力をより際立たせるのかもしれません。
「この施設から何を感じ、これからどうしていくべきなのか。ツアーに参加してくれた方には一緒に考えてほしいんです。」
ガイドさんの言葉をきっかけに、この場所に立ったからこそ見える景色があり、感じられる思いがあると改めて認識させられました。
かつての産業遺産を肌で体感できる旧北炭清水沢火力発電所。ぜひ一歩踏み入れて感じてみてください。
- 住所
- 北海道夕張市清水沢清栄町
- 備考
- 私有地のためガイドツアー以外の立入りは禁止されています。

忍冬
北海道札幌市生まれ札幌市在住。動物が好き、自然が好き、北海道が大好き。生まれ育った北海道を地元目線でご紹介します。
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