「池田ワイン城」十勝ワインの魅力を五感で体感!歴史やワインの味わいが楽しめる
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- 現地体験
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- 最終更新日:2025年12月11日
もくじ
1.池田ワイン城とは
「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」は国内で初の自治体運営のワイナリー。「ワイン城」は1974年にワインの製造施設として建造され、2020年にリニューアルした現在もワイン造りに利用されています。
池田町でのワイン造りは、1952年の十勝沖地震による災害や度重なる冷害により財政危機となった池田町の再建のため、新事業として当時の町長・丸谷金保氏の発案で始まりました。

極寒地ではぶどうの生育が難しく、寒さに強い品種を研究開発し誕生したのが「清見」です。さらに「清見」と山ブドウを掛け合わせた「山幸」と「清舞」が独自開発されました。こうして誕生した十勝ワインには、寒冷地に挑み続けた町の情熱と、再生の歴史がしっかりと息づいています。
2.見どころ&楽しみ方
2-1.ワイン製造の舞台裏をのぞく
ワイン城の中は見学コースで十勝ワインを学んできました。

見学コースは地下1・2階から始まり、1、2、4階、屋上と各所に見どころがあります。
まず始めはワインの製造方法やブドウ栽培についてのパネル展示。見学コースの各所にはQRコードあり、スマホで読み込むと詳しい解説を見る事ができます。

パネル展示の先には、地下2階にある地下蒸留室の様子をガラス越しに見ることができました。地下に降りて地下蒸留室の中に入ることもできます。

ワインを熟成している樽がずらりと並んだ地下熟成室。入った瞬間ワインの香りが漂い、香り、温度や湿度からもワインが静かに眠っている空気感を肌で体感することができました。


販売を終え、試験研究のために保存されているオールドヴィンテージワイン。年代物の貴重なワインが並んでいます。

土日祝に開催される有料ガイドツアーに参加すると、専門スタッフの説明を聞きながら試飲を楽しむ事もできます。
※試飲をされない方は無料で参加可能。平日は予約不要・試飲無しの無料ミニワイナリーツアーが開催されます。
1階のブランデー蒸留室。

2階にはワインに関する図書が揃えられたライブラリー。

池田町のワイン造りに関する歴史のパネルや文献などが展示されているスペースもあり、パネルを読み進めるほどワイン造りにかける覚悟や努力が伝わってきて、その熱量に心が動かされます。

屋上は展望広場となっていて十勝平野、池田町を一望。2006年に「日本の夕陽百選」に認定された夕日スポットでもあります。

ワイン城の裏側にある、C倉庫とワイン工場も見学でき、出荷するまでの様子を知ることができます。

スパークリングワイン製造室があるC倉庫。「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」は日本で初めて瓶内二次発酵製法でスパークリングワインの製造をしました。

瓶熟成の様子。ぎっしりと瓶が詰められています。最低18か月瓶熟成をしたのちに、オリ下げ、オリ引きをして製品化されます。

ワイン工場ではワインを瓶詰めしています。1時間あたり約3,000本、1日約15,000本が瓶詰されるそうです(時間帯によっては作業をしていない場合があります)。


2-2.十勝ワインを試飲
ワイン城1階・ショッピングエリアにある試飲カウンターでは少量ずつリーズナブルにワインを楽しめるので好みの味を探すのにぴったり。ブランデーや梅酒、季節ごとに変わるおすすめワイン、ノンアルコールのブドウジュースなど10種類以上の試飲ができます。

「清見」「清舞」「山幸」の「三大赤ワインセット」は十勝ワイン代表種を手軽に飲み比べられます。

2-3.池田町を一望できるレストラン·フードカウンター
4階には池田町の景色を一望できる大きな窓のあるレストランとフードコーナーがあります。

レストランでは十勝管内の食材を使った料理と十勝ワインを味わうことができます。ワインはもちろん、いけだ牛や蝦夷鹿肉(ジビエ)、ハンバーグやピザなど食事のメニューも豊富でワインと料理の様々な組み合わせを楽しめます。

併設するフードカウンターでは、ワインやぶどうジュース、コーヒー、ソフトクリームなどを提供しています。ソフトクリームには無料でブランデースプレーをかけることもできます。山幸果汁がかかったアフォガードや山幸果汁を使用したシャーベットといけだワイン城ならではのメニューも味わえます。
2-4.お土産選びも楽しい「売店·ショップ」
10mにも及ぶアトラクションウォールに並ぶワイン。品揃えが豊富で見ているだけでも楽しいです。種類によってはハーフサイズのワインもあるのでお試しでも購入しやすくなっています。

「清見」「清舞」「山幸」 は池田町の独自品種による赤ワインで十勝ワインを代表する銘柄です。寒い地域でつくられるブドウは酸味が強くなりますが、その酸味が「十勝ワイン」の特徴。北国ならではの酸味を活かした辛口ワインは料理の味わいを引き立てます。

ワインだけでなく、池田町の特産品やチーズ、生ハムなどワインに合うおつまみなども取り揃えられていてお土産にもご自宅での晩酌用にもおすすめ。ワイン城でしか購入できない商品も多数あるので訪れる際には限定商品がないか探してみるのもいいでしょう。

「山幸」や「清見」の果汁を使用したサイダーや羊羹、ゼリーもあり、お酒が飲めない方でもワインの原料となるぶどうの味を味わえます。
3.ブドウ展示園·秋のワイン祭り
ワイン城の前庭には「山幸」「清舞」などのブドウの樹が植えられたがブドウ園が広がり、春の芽吹きからブドウが色づく秋まで季節の移り変わりを感じられます。

画像提供:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所

画像提供:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
収穫の季節となる秋(例年10月初旬)には1974年から続く、「池田町秋のワイン祭り」が開催されます。ワイン城横のイベントスペースを会場とし、十勝ワイン飲み放題や牛の丸焼きが楽しめる池田町を代表するイベントです。

画像提供:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
ステージイベントやキッチンカーも出店しており、アルコールを飲めない方には「特製ぶどうジュース」が用意されているのでお子様でも安心。ワインと北海道グルメを味わるイベントは先着2000名限定の人気イベントとなっています。
4.アクセス·営業時間
- 住所
- 北海道中川郡池田町清見83−4
- TEL
- 015-578-7850
- 営業時間
- 9:00-17:00 定休日:年末年始
- 備考
- レストラン・フードカウンターの営業日時は異なります。HPにてご確認ください。
北海道在住フォトグラファー 平栗玲香
1990年生まれ、北海道帯広市出身のフリーランスフォトグラファーです。北海道観光マスター検定、十勝観光文化検定上級、フォトマスター検定準1級、生物分類技能検定3級取得。9年間東京でフォトグラファーをしていましたが、2023年に帯広に拠点を移しました。趣味はツーリング、ドライブ、キャンプなど北海道の魅力が一人でも多くの人に伝わることを目標に記事を書いています。
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