【欠航体験記】豪雪で孤島と化した新千歳空港。旅行中にどう対応すれば良い？

: 北海道全域

: 最終更新日：2024年12月3日

2022年2月22日（火）、新千歳空港を発着する全便が欠航という、今シーズン最大の寒波に見舞われた北海道。

しかし問題はその後でした。少しずつ運行が再開した23日（水）ですが、新千歳空港と千歳・札幌をつなぐエアポートが終日運休。数千人が新千歳空港に閉じ込められるという事態が生じたのです。

そして23日（水）夜には、空港での人の滞留が解消されないことを理由に、新千歳空港着の便が欠航するという前代未聞の事態が生じました。

そんな歴史的タイミングで、ちょうど新千歳空港を彷徨っていた筆者。どう対応したのか？時系列的にレポートしたいと思います。

1.新千歳空港到着までは、なんとか順調に来れたと思ったが...?

2.新千歳空港→女満別空港は全便欠航。エアポート運休でどうする？

3.「欠航に直面したら...」出発前にできることと、現地で対応すべきこと

　出発前にできること

　現地で対応すべきこと

1.新千歳空港到着までは、なんとか順調に来れたと思ったが...?

23日（水）6:00
2022年2月23日（水）〜2月28日（月）まで、北海道旅行を計画していた筆者。
初日は、中部国際空港から新千歳空港へ飛び、そこから女満別空港行きへ乗り換える旅程です。

しかし、出発前夜の22日（火）にはニュースで、新千歳空港発着便の全便欠航が報じられたため、最悪は北海道入りできないことも想定しながら、当日は中部国際空港へ向かいました。

8:00
空港へ到着すると、私が搭乗する予定の便以外、中部国際空港→新千歳空港の便は全て欠航の表示になっていました。

とりあえず空港内のイートインスペースで運行可否が決定する8:40まで時間を潰します。

10:35
8:40に搭乗便の条件付き運行（状況によって出発空港へ引き返す可能性あり）が決まります。
欠航　体験記
しかし、新千歳空港の除雪の状況も相まって、1時間以上遅延しての出発となりました。

13:00
除雪状況や他の便との兼ね合いにより、ホールディング（上空待機）にも時間を要しましたが、なんとか予定より1時間30分遅れで、辿り着くことができました。

2.新千歳空港→女満別空港は全便欠航。エアポート運休でどうする？

13:00
到着と同時に、スマートフォンの通信が使えるようになり、新千歳空港→女満別空港は全便欠航になったとメールとSMSで連絡が入ります。受託手荷物は新千歳空港で返却となりました。
欠航　体験記
今日中にどうしても女満別空港まで入りたかったので、方法を模索したところ、他の航空会社の便であれば、それが実現できそうだと分かりました。

13:15
他の航空会社の便へ無料で振替できないか？わずかな可能性にかけて、2時間以上カウンターに並ぶことに。念のために、欠航案内のメールのURLから新千歳空港→女満別空港の便を、翌朝の始発便に変更しておきました。
欠航　体験記
このタイミングで、1日目のお宿とレンタカー屋さんには、キャンセルや予約変更の連絡を入れます。欠航というやむをえない理由のため、お宿がキャンセル無料にしてくださり、とても助かりました。

カウンターへたどり着くと、他の航空会社の便に振替る場合、全額自腹になるという説明。天候不順のため仕方ないと思いつつも、一旦振替という案はリセット。

予約変更した明日の始発便へ乗るため、千歳周辺に宿泊する必要性が生じました。

15:30
新千歳空港から出る唯一の手段である快速エアポートが運休、新千歳空港内のホテルは全て満室、札幌行きのバスも5〜6時間の待ち時間が生じていました。
欠航　体験記
新千歳空港から脱出できず途方に暮れていたところ、新千歳空港への送迎を行っている「ホテルグランテラス千歳」で空室を発見。

18:00
すぐに予約し、18時に空港を出ることができました。ひとまず空港泊を免れて安堵。新千歳空港に着いてから５時間、めまぐるしい1日の疲れをホテルで癒しました。

24日（木）6:10
念のため、送迎バスの始発便で新千歳空港へ向かいます。空港には昨夜、空港泊の人たちに支給されたマットが積み上げられており、昨日の大変な状況を物語っています。
欠航　体験記
早朝に快速エアポートが数便運転を再開していたので、空港はだいぶ落ち着いていました。

朝食を済ませたあと、私たちの搭乗する便は、定刻通り女満別空港へ向かい、2日目からは無事に旅行を楽しむことができました。

3.「欠航に直面したら...」出発前にできることと、現地で対応すべきこと

今回、類稀なシチュエーションに遭遇し、なんとか対応できましたが、色々な反省点も見つかったので、出発前にできることと、現地で対応すべきことの2つの観点から、まとめてみようと思います。

出発前にできること

欠航　体験記
冬の北海道へ旅行を計画する場合、航空機遅延費用を補償してくれる国内保険に入っておくことを強くオススメします。筆者はクレジットカードにこの機能がついていたため、飛行機遅延による諸経費を請求することができました。
(ネットで加入できる旅行保険は、国内旅行が対象の場合当日加入できるものが見つけられませんでした。心配な方は飛行機を予約する時点で保険も調べるだけ調べた方がいいかも）

また予防策として、道内での乗り換えは極力避けた方が良いかもしれません。例えば今回、新千歳空港→女満別空港はほぼ欠航でしたが、羽田空港→女満別空港は全て就航していました。

北海道は広く、空港によって天候が全く違うことも多いです。また道内を移動する飛行機は機体が小さいため、欠航リスクが高いと考えられます。

現地で対応すべきこと

欠航　体験記
優先順位をつけて並べてみると、以下の通りになります。

①予約変更
②新千歳空港乗り換えの場合は、空港内のホテルもしくは空港周辺のホテルを押さえる
※JRエアポートが運休の場合、空港への送迎付きホテルを予約
③お宿やレンタカー屋さんへキャンセル連絡・予約変更連絡
※天候不順の欠航の場合、カウンターに並んでも対応してもらえません。

新千歳空港で乗り換える便の欠航が決まった場合、他の航空会社の便へ自腹で振替るという手もありますが、直前の予約金額が適用され、道内便でも早割の5倍近い金額となることもあり、現実的ではありません。
欠航　体験記
欠航となった便の翌日の便は、すぐ他のお客さんの振替でいっぱいになるので、欠航が決まってすぐ変更するのがマストです。また天候不順の場合、航空会社が特別対応をしてくれることは見込めないため、速やかに上記①〜③の手順を踏みましょう。