「ソーラン節」北海道を代表する民謡のルーツから踊りの動画までご紹介
- 北海道全域
- 最終更新日:2023年5月9日
ソーラン節はニシン漁の作業歌から生まれた北海道の民謡で、今はロック調にアレンジされた「南中ソーラン節」を使った踊りが運動会などの定番出し物になっていますね。
迫力ある和太鼓のオープニングを聞くと思わず体が反応してしまう人もいるかも?!
この記事ではソーラン節のルーツから踊りのおすすめ動画までご紹介します。意味を知ったらソーラン節を踊りたくなっちゃうかもしれませんよ!
1.ソーラン節とは その歴史
ソーラン節は北海道に伝わる民謡で、ニシン漁の際に歌われていた作業歌がその元となります。発祥は日本海沿岸部、積丹半島から余市郡にかけての地域で、今も積丹と余市には発祥の地としての「ソーラン節の碑」があります。
ニシン漁は江戸時代から明治時代、大正時代にかけて最も盛んでした。北上するニシンを追って東北地方からもヤン衆と呼ばれる漁師が集まるほど。ニシン漁で財を成した漁師が建てた豪邸は「ニシン御殿」と呼ばれ、今も日本海沿岸にはいくつかの跡があり、小樽市ニシン御殿がよく知られているのではないでしょうか。
ニシン漁の作業歌は、作業順に、船漕ぎ音頭→網起こし音頭→沖揚げ音頭→子叩き音頭と4つの唄で構成されます。ソーラン節は「沖揚げ音頭」にあたり、大きい船で獲ったニシンを陸へ運搬する船にすくい上げる作業の掛け声「ヤーレンソーランソーラン」「ドッコイショ~ドッコイショ!」を唄にしたものです
2.本家ソーラン節と南中ソーラン節
画像提供:稚内市教育委員会社会教育課様
ソーラン節には、本家ソーラン節と南中ソーラン節があります。
「本家ソーラン節」はニシン漁の掛け声をもとに、1935年(昭和10)年札幌の民謡家、今井篁山(いまい こうざん)によって伴奏がつけられました。曲調に合わせて多くの民謡歌手が「〇〇のソーラン節」と独自に歌詞をつけて歌われています。
画像提供:稚内市教育委員会社会教育課様
現在は、体育祭などで華やかな衣装でかっこいい踊りを披露する「南中ソーラン節」が知られているかもしれませんね。南中ソーラン節とは民謡歌手の伊藤多喜雄が、本家ソーラン節をロック調にアレンジし、稚内市立稚内中学校に贈った曲です。
3.ソーラン節の特徴的な掛け声の意味
「ヤーレンソーランソーラン」「ドッコイショ~ドッコイショ!」と耳に残るフレーズの意味ですが、2つの説があります。まずは「掛け声説」
沖の船から枠網の中へ追い込んだ鰊を、大きなタモ網で汲み上げる姿を想像してみましょう。作業はまさに過酷!辛い作業を乗り切るために「ヤーレソラソーラ!」と漁師たちをはやしたて、「どっこいしょ!」「ハイハイ」と答える。皆で同じ掛け声を共有することで、一体感を高めたのではないでしょうか。
2つ目は「ヘブライ語由来説」。歌詞の一部が漁師に対する賛歌的な意味合いに訳せるとか。
どちらの説が正しいかは不明ですが、「ヘブライ語?!まさか!」と思ってしまうのは私だけでしょうか。
4.ソーラン節の踊り方をマスターしたいならおすすめ動画
さっそくソーラン節を踊りたいと思った方におすすめ!解説付きの分かりやすい動画をご紹介しますね。
動画はユーチューバーのモリモリ博士こと守屋俊甫さんが、南中ソーラン節の練習のために作成したものです。守屋俊甫さんは学校への振付指導や、数多くのイベントで舞踊を披露しています。
「ソーラン節」超わかりやすい振付&解説つき[練習用(見本)]
コツは腰をしっかりと落とし、手と足をもう1つ遠くへ伸ばす、力強く動くところとピタッと止まるところのメリハリを意識するとかっこよく踊れそうですね!
5.おわりに
歴史やストーリー性に溢れているソーラン節はいかがでしたか?スローテンポの本家ソーラン節もアップテンポした南中ソーラン節も共通しているのは一体感と力強さ!意味がわかったことで、よりいっそう団結して踊っている姿は、見ている人にも感動と元気を与えますね。
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