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知床羅臼の流氷クルーズで天然記念物のオオワシとオジロワシが集う大自然の楽園へ撮影旅

エリア
網走・北見・知床
投稿日
最終更新日:2024年3月1日
日本で流氷が見られる地域は北海道のオホーツク海沿岸の限られた地域―網走、紋別、知床ウトロ・羅臼など―でしか見られません。

中でも羅臼では、流氷クルーズでバードウォッチングができ、サハリンやシベリアから越冬するためにやってきたオオワシとオジロワシを近距離で観察できます。絶滅危惧種である猛禽類が流氷に降り立つ貴重な姿を一目見ようと海外からも観光客が訪れるほどの人気がある羅臼の流氷クルーズ。今回初めて参加してきました。

1.羅臼の流氷の見どころ~猛禽類の楽園~

羅臼 流氷

羅臼での流氷クルーズの目玉といえば、流氷もさることながら、サハリンやシベリアなどから越冬するために流氷と共に南下してきたオオワシやオジロワシが近距離で観察できること。
世界一の越冬地として猛禽類の楽園となっている羅臼では2月に個体数がピークとなり、その数なんと約700羽!クルーズ船の周りが流氷と大きな猛禽類に囲まれ、その光景は圧巻です。
羅臼 流氷
オオワシもオジロワシも絶滅危惧種であり国の天然記念物に指定されている野生動物。写真左がオジロワシで体は茶がかったグレー。右がオオワシで体は黒と白、嘴は濃い黄色なのが特徴。
羅臼 流氷
羅臼 流氷

▲オジロワシ▲

羅臼 流氷

▲オオワシ▲

世界全体でも5,000羽前後と推定される希少種であるオオワシにとって羅臼は貴重な越冬地。
羅臼 流氷
オジロワシにとっては越冬地としてだけでなく、繁殖地としても重要な地域になっています。
羅臼 流氷
世界的にみても限られた地域でしか見られないオオワシが流氷に集結する光景は海外からも人気があり、多くの観光客が訪れます。
羅臼 流氷
オオワシやオジロワシが高確率で見られる羅臼の流氷クルーズですが、冬の澄んだ空、青々とした海に浮かぶ真っ白な流氷が作りだす景色そのものにも感動!
羅臼 流氷
オオワシやオジロワシの他にもカモメ類、漁港ではヒメウ、ホオジロガモ、シノリガモ、ウミサイサが見られることがあります。
鳥以外にも稀にゴマフアザラシ、トドも見ることできるので、野生動物の貴重な生態観察ができるスポットと言えるでしょう。

2.羅臼流氷クルーズツアー

羅臼で行われる流氷クルーズツアーは、出発時間、クルーズ時間、撮影の有無で料金が異なります。
<羅臼流氷クルーズツアーの目安>

通常ツアー 撮影可ツアー
料金 5,000円前後 カメラ持参 11,000円前後
カメラ無し 9,000円前後
出発時間 日の出前
9:00頃
13:00頃
日の出前
9:00頃
クルーズ時間 約60分 約150分

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日の出前に出航する便は朝日とオオワシのコラボレーションが見られるのでカメラマンに人気に人気ですが、初めて流氷クルーズで撮影する場合は日の出の時間帯だと明るさが足りず、撮りづらさがあると思うので午前9時頃出航の便で慣れてから日の出の時間帯に挑戦するのもいいかもしれません。

3.羅臼流氷クルーズに参加してきた!

2月の中旬に羅臼の流氷クルージングへ!初めての流氷クルージングだったので午前9時の便を選びました。私が参加したツアーは、出港の20分前までに観光船乗り場集合。

観光船乗り場は「1」と「2」があり、事前に案内があった番号の乗り場に向かいます。
羅臼 流氷
乗り場前に駐車場があります。撮影機材を持った方、海外からの観光客などたくさんの人が来ていました。
羅臼 流氷
自分の乗る観光船を探して乗車の手続きを済ませます。観光船が何隻もあるので乗り間違いのないように注意しましょう。
羅臼 流氷
観光船は1階と2階があり、1階の室内は暖かいので寒い時も安心です。
羅臼 流氷
救命胴衣を着ていざ出航!流氷が集まっているポイントに到着すると、スタッフの方が餌の魚を海へ投げ入れます。

観光船からの餌付けは、知床財団や環境省と連携をとりながら生態系に影響が出ないように行われています。

というのも、羅臼へ越冬しにくるオオワシたちは元々漁師さんの”おこぼれ”を餌にしていましたが、漁獲量の減少とともに餌も減少。春に再び北へと帰るためにはエネルギーが必要になるので、そのエネルギーを補填するために観光船からの給餌が行われるようになりました。

早速オオワシが船から投げられた餌を取りに来ました。
羅臼 流氷
流氷が増えてくるとオオワシ、オジロワシの数も増えてきます。船の近くの流氷に降り立ってくれるので双眼鏡を使わなくても観察することができました。
羅臼 流氷
広げると2mにもなる大きな翼で悠々と空を舞う姿は迫力満点!
羅臼 流氷
体重の重いオオワシは風がある方が飛びやすいそうで少し風があったこの日はたくさん飛んでいる姿を見せてくれました。
羅臼 流氷
何度も訪れるシャッターチャンスに周りのカメラマンのシャッター音も鳴り止みません!
羅臼 流氷
オオワシの幼鳥も見ることができました。必死に餌を食べている姿に成長を見守る気持ちが湧いてきます。
羅臼 流氷
流氷の上に集まって佇む姿はここでしか見られない光景です。
羅臼 流氷
真っ白な流氷に黒と白のコントラストのあるオオワシ。景色に映える色合いで存在感が際立っていました。
羅臼 流氷
近くで見ることができるからこそこんな写真も撮ることができました。
羅臼 流氷
餌を狙って低空飛行をするオオワシの爪の鋭さに猛禽類の圧倒的な強さを感じます。お腹が満たされているのか餌を撒かれても取りにこない時があったので早朝便の方が食いつきは良さそうです。

オジロワシの飛んでいる後ろ姿。自由に飛び回る姿に魅了されます!
羅臼 流氷
流氷の先には国後島
羅臼 流氷
初めて参加した流氷クルーズでしたが間近で見るオオワシ、オジロワシに感動したのはもちろん、初めて見た流氷にも感動しました!北海道の大自然の雄大さを肌で感じる流氷クルーズは人生に一度と言わず何度でも参加したいと感じるほどの魅力でした。

4.流氷クルーズツアーの後に立ち寄りたいおすすめ観光スポット

流氷クルーズツアーが出航する観光船乗り場から車で10分以内で立ち寄れる観光スポットもご紹介します!

流氷クルーズツアー後のお食事処におすすめなのは乗り場のすぐ近くにある「道の駅知床・らうす」。食事以外にもお土産を買うこともできます。
羅臼 流氷

道の駅知床・らうす

HP
https://www.hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/2217/
営業時間
9:00-17:00

乗り場から車で5分ほどの「国後羅臼国後展望塔」は海抜167mの高台から羅臼港と国後島、知床の山々などを一望できる絶景スポットです。季節によってはシャチやクジラの姿が見られることもあるそうです。
羅臼 流氷

国後羅臼国後展望塔

HP
https://www.rausu-town.jp/pages/view/186
営業時間
9:00-16:00 月曜休館※開館時間は季節により異なる

流氷クルーズでオオワシたちを観察するだけでなく、知床の自然についてもっと深く知ることのできる「知床羅臼ビジターセンター」もおすすめしたい観光スポットです。オオワシとオジロワシについての資料も展示されており、生息数が減っている背景や保護のための取り組みなどを知ることができました。
羅臼 流氷

知床羅臼ビジターセンター

HP
http://shiretokorausu-vc.env.go.jp/
営業時間
9:00~17:00(11~4月 10:00~16:00) 月曜休館

流氷クルーズツアーだけでなく、知床の自然の成り立ちについても知ることでますます大自然の偉大さを感じることができました。知床羅臼でここでしか得られない自然体験をしてみてはいかがでしょうか。

北海道在住フォトグラファー  平栗玲香

1990年生まれ、北海道帯広市出身のフリーランスフォトグラファーです。北海道観光マスター検定、十勝観光文化検定上級、フォトマスター検定準1級、生物分類技能検定3級取得。9年間東京でフォトグラファーをしていましたが、2023年に帯広に拠点を移しました。趣味はツーリング、ドライブ、キャンプなど北海道の魅力が一人でも多くの人に伝わることを目標に記事を書いています。

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