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野鳥鑑賞を楽しめる!源泉掛け流しの温泉付きオーベルジュ「きらの宿すばる」宿泊レポート

エリア
釧路・阿寒・川湯・根室
投稿日
最終更新日:2022年11月11日
主に郊外にある、料理が自慢の小さなホテルを指す「オーベルジュ」。シェフがその土地の食材を使って、温かい郷土料理でおもてなしをしてくれるのが特徴です。

北海道にはこうしたスタイルのお宿が多いのですが、今回はその中でもイチオシの「きらの宿すばる」をご紹介します。

真心こもった美味しいお料理はもちろんのこと、源泉掛け流しの家族風呂や、野鳥鑑賞が楽しめる魅力盛りだくさん。また滞在中はなんと、雪の妖精と言われる「シマエナガ」にも出会うことができました!

●摩周湖の伏流水がはぐくむ。美留和の森の「オーベルジュ」

きらのすばる
「きらの宿すばる」は、屈斜路湖と摩周湖の間、国道391号線から少しそれた、美留和(びるわ)の森の中にあります。摩周湖の伏流水がはぐくむ原生林で、季節によって色彩豊かに趣を変えるのが特徴です。

筆者が訪れたのは冬。真っ白な雪道を奥まで進んでいくと見える、クリーム色の建物が目印です。オーベルジュらしいカントリー調の外観に、なんだかホッとしました。

●アットホームと人情味。癒しのお宿で非日常を過ごす

きらのすばる
チェックインをすると、朗らかなオーナー夫妻と看板犬・マカリーが迎えてくれます。気さくに話しかけたくなる人情味のあるお二人だったので、すっかり我が家のようにくつろいでしまいました。

ロビーは木のぬくもり溢れるアットホームな空間。手作り感も満載で、温かい雰囲気となっているのも良いですね。室内は吹き抜けで、大きな窓ガラスも張られているので、とても開放的です。
きらのすばる
そんなロビーですが、夜には暖炉に薪がくべられます。勢いよく燃える火を眺めながら、周りを包み込むような暖かさに浸っていると、思わずウトウト目が閉じてしまいそうに。

ふと横を見ると、窓からは暗闇と雪に閉ざされた森。周囲のロケーションと合わせて非日常感を楽しめる「オーベルジュ」らしい時間を存分に過ごしました。

●実家のような趣。ゆったりと過ごせる飾らないお部屋

きらのすばる
1階には3室、2階には2室のお部屋があり、「きらの宿すばる」は全5室の小さなお宿です。お部屋はいたって普通ですが、アットホームなお宿らしい趣があり、ふと癒されることができました。

自然光を大事にした空間になっており、窓は広々。2階のお部屋だったので、美留和の森を一望できます。ロビーと同じく、こちらも木のぬくもりが感じられ、とても居心地が良かったです。
きらのすばる
夕暮れ時、ふと天窓を見上げたときの一枚。青空と木々のシルエットの対比が見事で、思わずカメラを構えてしまいました。

四季や時間帯によって、刻々と表情を変えていく自然。都会ではなかなか味わえない、こうした風景との出会いも、旅情を高めてくれますね。

●自然と共にある秘湯。源泉掛け流しのお湯に癒される

きらのすばる
「きらの宿すばる」はなかなか珍しい、源泉掛け流しの温泉付きオーベルジュです。こんこんと湧き出る内湯と、野趣に富んだ手作りの露天風呂を楽しむことができます。宿泊中、貸切家族風呂として何度でも利用できるのが嬉しいですね。

近くには、よく知られた川湯温泉街がありますが、こちらの名称は「美留和(びるわ)温泉」。この源泉名をもつお宿は2軒しかなく、実はマニアに知られる秘湯です。
きらのすばる
緑がかった単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)のお湯は、少しとろっとしていて、肌にしっかりと馴染んでくれます。気温氷点下の露天風呂で雪見温泉を味わったあと、少し熱めの内湯で身体の芯まで温まるのが最高でした。

また極上の泉質だけでなく、静寂な夜の中入る温泉、鳥の声がBGMとなる朝の温泉など、何度でも浸かりたくなる魅力を備えています。

●道東の味覚が揃う。おしゃれで美味しい郷土料理に舌鼓

きらのすばる
「きらの宿すばる」のお料理は、地元の食材が詰まった家庭料理のフルコース。この日のメニューは以下の通りでした。

【メニュー】
・アボカドと林檎のサラダ
・オニオンスープ
・厚岸(あっけし)産牡蠣の酒蒸し
・ほうれん草のグラタン
・道産牛の赤ワイン煮込 女将生家のななつぼし添え
・女将手製レアチーズケーキ

どれも優しい味付けの中に、野菜の甘みや、チーズの芳醇さ、お肉や海鮮の旨みが詰まっているのがポイント。盛り付けも可愛らしく、満足度も高めてくれます。

中でも、サラダは濃厚なアボカドとフレッシュな林檎の対比が良く、ほろほろとした赤ワイン煮込みはご飯との相性抜群です!
きらのすばる
驚いたのは、4個も盛られた厚岸産牡蠣の酒蒸し。弟子屈町は山間部ですが、2〜3時間車で走れば、牡蠣の名産地・厚岸町にアクセスできます。

山の幸だけでなく海の幸まで、太っ腹に振舞っていただけるのが嬉しいですね。牡蠣があまり得意でない筆者の相方も、ぺろっと食べられるほど新鮮で、まろやかに仕上がった酒蒸しでした。
きらのすばる
和と洋から選べる朝食では和食を選択。王道的な朝ごはんにホッとしました!地のものを活かしたおばんざいが並び、ご飯の周りを彩ってくれます。

中でも、「美留和温泉」の源泉で作った温泉たまごは、濃厚かつとろとろな絶品。そのままでも甘くて美味しい、ななつぼしのお米も、何度もお代わりしてしまいました。

●シマエナガも。室内から野鳥やエゾリス鑑賞を楽しめる贅沢

きらのすばる
「きらの宿すばる」の隠れた魅力は、食事の会場でもあるロビーから野鳥鑑賞を楽しめることです。宿の周囲には餌台が置かれており、朝食の開始に合わせて餌をセットしてくださいます。

するとウソやエナガ、アカゲラなど様々な鳥の姿が。寒い森の中でも、鳥は元気に飛び回っていました。室内から野鳥鑑賞をこれほど楽しめるお宿は、とても珍しいと思います。
きらのすばる
運が良ければ、鳥の餌を狙ってやってくる「エゾリス」くんに出会えることも! 雪 をかぶりながらも、一心不乱に食べることに集中する姿に癒されます。

このつぶらな瞳...。筆者の実家で飼っている赤ちゃん犬とそっくりな、あどけなさでした。
きらのすばる
そしてなんと、今話題の「シマエナガ」の姿も見ることができました!まん丸のシルエットと、真っ白な身体、ちょこんとした目。雪の妖精と言われる可愛らしい姿に癒されました。

「きらの宿すばる」のオーナーいわく、この見た目なものの、集団で餌場を占拠する気性の強さも備えているようです(笑)

●人情味でリピートしたくなる「きらの宿すばる」で心温まる旅を

きらのすばる
チェックアウトの前には、オーナー夫妻と楽しく談笑をして、愛犬マカリィと戯れます。いつもは少し人見知りをするマカリィですが、筆者たちには心を許してくれ、出発前に心温まる時間を過ごせました。

そして最後は、車でこの場所を離れるまで、お見送りをしてくださったオーナー夫妻の姿が印象的でした。

料理や温泉、野鳥鑑賞どれも素晴らしいのですが、オーナー夫妻の人情味が醍醐味の「きらの宿すばる」。ぜひ道東旅行を計画するときは、訪れてみてください。

きらの宿すばる

住所
北海道川上郡弟子屈町美留和原野286
TEL
015-482-2224
HP
http://www.forestlodge-subaru.jp/
イン/アウト
16:00/10:00
備考
予算12,800円~15,800円。全館禁煙。

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日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。

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