NHK朝ドラ「マッサン」の舞台、余市の見どころ・観光の魅力!
- 小樽・ルスツ・ニセコ
- 最終更新日:2019年3月11日
実は余市町には「マッサン」以外の魅力がいっぱい。後縄文時代から江戸時代、昭和、そして未来へとつながる北海道の時間の流れを集約して見せてくれるスポットなのです。
そんな余市の魅力を少しご紹介してまいります。これを読めば、「マッサン」をきっかけに始まる余市への旅の魅力がより大きくふくらむはずです。
もくじ
1.観光編
1-1.ニッカウヰスキー余市蒸留所
余市に来たからには、こちらニッカウヰスキー余市工場を外すわけにはいきません。そしてその期待は、決して裏切られることはないでしょう。
正式名称はニッカウヰスキー北海道工場余市蒸留所。設立は1934年、昭和初期のことです。良質な水、そしてウィスキーの本場、イギリスに似た気候風土に恵まれた地に工場は誕生しました。現在でも北海道の工業生産高の3分の1を占める食品工業の嚆矢ともいえる存在です。
趣のある外観は石造り。ゆっくりと眺めた後は工場見学へ。軍靴の音が大きくなり始めた昭和初期、豊かとはいえない時代に品質本位を貫こうとした創設者「マッサン」こと竹鶴政孝氏の情熱が今での工場には息づいているかのように感じられます。
自由な見学もできますが、ここではガイド付きの見学を申込む方がよいでしょう。歩き回るだけでは見落としてしまうような部分も細かく丁寧に説明してもらえます。
最後にはウィスキーやジュースなどの試飲もあります。北海道では今でもニッカと指定する辛党も多い根強い人気のブランドです。その味はといえば、鮮烈でいて豊かな香りの喉を踊るなめらか液体。北海道民をひきつけてやまない、その中に、「マッサン」の本気が今も生きているのを感じられることでしょう。
工場見学が終わったならば、「リタの散歩道」通称リタロードを散策するのもおすすめです。竹鶴氏の奥さまリタさんが愛した余市川のほとりの風景やスコットランド産の煉瓦を使用した遊歩道など上質なウィスキーで火照った体に北海道の爽やかな風が心地よく感じられます。
ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸留所
046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7-6
0135-23-3131
営業期間:9:00~17:00 ガイド付き見学最終出発15時30分
1-2.フゴッペ洞窟
北海道の歴史的な建築物である余市蒸留所の後は、遥か北海道の続縄文時代の風を感じてみましょう。
フゴッペ遺跡は、1950年札幌の中学生によって発見されました。今から1500年~2000年前の遺跡であろうと考えられています。中に200以上の刻画が記され、これと同様のものは小樽市の手宮以外で発見されていません。日本でもまたとない珍しい遺跡なのです。
現在は風化が進まないようカプセル式によく管理されはっきりと見学することができます。壁画は翼をもつ人にも見え否応なく、古代へのロマンをかきたてられます。あまり、観光地化されていない穴場的な存在です。
少し歩いて前浜まで下りると夏至の時期、余市のシンボルシリパ岬へと落ちる夕日も見られます。古代の感動と神秘的な夕暮れあなたの目で確かめてください。
国指定史跡フゴッペ洞窟
046-0001 北海道余市郡余市町栄町87
0135-22-6170
営業期間:9:00~16:30
1-3. 旧余市福原漁場
そして、時代は江戸時代へ。豪壮なニシンドリームに触れてみましょう。
余市は松前藩のあったその昔からニシン漁の根拠地の一つでした。その繁栄を今に伝えるのが旧余市福原漁場です。国指定史跡重要文化財でドラマ「マッサン」の中でニシン御殿のモデルとしてもつかわれ、現在でも撮影時の小道具がさりげなく飾られています。
余市のシンボルともいえるモイレ岬のほど近く国道229号線沿いにその建物はあります。重要文化財だけあって、積み重ねられた歴史の深さを感じさせる作りです。内部もしっかりと見学でき、係員さんに声をかければわからないことにも快くこたえてくれるはずです。母屋ばかりに目が行きがちですが書庫も忘れず見学を。全国的も珍しい3階建てになっています。
史跡旧余市福原漁場
〒046-0021 北海道余市郡余市町浜中町150−1
電話:0135-22-5600
営業時間:9:00~16:30
1-4.ローソク岩
江戸・明治から北海道の未来に至る前に、余市の現在の自然景観を見ておきましょう。ローソク岩です。
札幌・小樽方面から積丹半島への入り口にあたる余市町ですが、積丹半島は奇岩の連続する美しい海岸線。余市にも当然その美しい海岸線はあります。
夏ともなれば多くの海水浴客が訪れる浜中を抜けて、積丹方面へ。間もなく目にするのが、高さ46メートルといわれるローソク岩です。
深い海の青の中から淡い空の青に向かって孤独に屹立する巨岩は勇壮かつ豪快。一方ではかなげでもあります。旅人の心をひきつけしばし言葉を失わせます。トンネルが開通し、ドライブをしながらその姿を見ることは難しくなっていますが、ご心配なく、景観のスポットには駐車場を備えた展望公園もありゆっくり楽しむことができます。
ローソク岩
046-0033 北海道余市郡余市町潮見町沖
1-5.宇宙記念館
余市町は日本人初のスペースシャトル計画参加者である宇宙飛行士毛利衛さんの出身地でもあります。そのつながりから道の駅に併設されているのが、この施設。スペース童夢(どうむ)の名前の通り宇宙をテーマにした未来の姿を示すスポットです。
館内の展示は宇宙に関したスペースサイエンスラボやハッブルシアター。子供さんは大喜びです。また、3Dシアターやデジタルプラネタリウムなども完備し、大人も広大な宇宙のロマンに心を震わせることは必至です。
無料休憩所を兼ねたミュージアムショップでは星座早見盤などの宇宙関連のグッズや珍しいところでは宇宙食も販売しています。ワクワク感がたっぷりと詰まった小さなテーマパークをぜひ味わってください。
余市宇宙記念館スペース童夢
046-0011北海道余市郡余市町黒川町6丁目4番地1
0135-21-2200
営業期間:4月~11月30日 9:00~17:00
2グルメ編
2-1.柿崎商店海鮮工房
地元の人にもコストパフォーマンスの高さで有名な柿崎商店海鮮工房。海産物販売の柿崎商店の2階にあります。
余市駅前にあり、ニッカウヰスキー工場から徒歩圏ですので帰りに立ち寄るお客さんで行列ができます。余市は北海道民ならだれもが知っている漁業と果実の町ですから、うにやイクラをはじめとする海産物がおいしくないはずがありません。
(画像はイメージです)
ホッケ・サバをはじめとする定食類がワンコインからと目を疑いたくなるような値段。味・量ともに抜群で、本当にもうけが出ているの?とこちらが心配したくなるほど。人気のメニューは海鮮丼やウニ丼です。こちらも新鮮、さすがは魚屋さんの直営です。
積丹半島の港以外ではウニの保存をよくするため、ミョウバンを使うところが多いのですが、使うと味わいに若干陰りが出ます。ここは、やはり本場です。新鮮かつ味わい豊かなウニを目いっぱい堪能してください。心にも舌にもそして財布にも優しいお店。余市という町の懐の深さを感じる瞬間になることでしょう。
柿崎商店 海鮮工房
住所:046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7-25 柿崎商店 2F
電話番号:0135-22-3354
営業時間:10:00~19:00(L.O)
休業日:不定休
2-2.フルーツプラネット
余市の果実栽培の歴史=北海道の果実栽培の歴史です。
明治初め、道内において民間で初めてリンゴ栽培に成功した土地が余市であり、その後、ニッカウヰスキーが優れた余市産のリンゴをジュースにして製造販売しました。これほどの歴史を持つ余市に来たならば新鮮で風味豊かな大地の実り味わうべきでしょう。
ならば、イチゴの栽培農家さんが経営するフルーツプラネットはまさにベストチョイスです。東京の百貨店の北海道物産展にも出店するくらい全国区の人気店。自家栽培取れたての新鮮なベリーをこれまた道内産小麦を使ったもちもちクレープにして味わいます。
口の中に広がる酸味と甘み、そして3種のベリーが醸す豊かな香り。暖かいクレープの中だからこそ引き立ちます。北海道の清冽な空気の中で味わっていただきたい逸品です。
もう一つのおすすめがスムージーです。たっぷりとフルーツを使った純粋な味わいは旅の間の豊かなティータイムを演出してくれるはずです。
フルーツプラネット
住所:046-0004北海道余市郡余市町大川町8-31
電話番号0135-48-5500
営業時間 11:00~19:00
2-3.ヨイッチーニ
新鮮な海産物が生かされるのは和食の世界ばかりではありません。当然洋食でもおいしい食べ方はいくらでもあります。
余市の海の幸を生かして様々な可能性に挑戦しているのがこのお店です。その日その日入った食材をカルパッチョにしたり、ブイヤベースにしたりと切り口を変えて皆さんに提供されています。
まだできて日も浅いお店ではありますが、じわじわとお店の評価も向上中、余市の海鮮イタリアンとして、地元の方だけでなく全道にもその名前は広がりつつあります。中にはわざわざ札幌からこのお店目当てに余市まで遠征される方も。
数あるメニューの中でも余市の特産品の一つヘラガニのパスタはいかがでしょうか。トマトソースの味わいと余市の海産物の豊かな味わいが何層にも折り重なる深さ。そして、パエリアとブイヤベース。どちらも余市の名前が冠されたこれらの料理は、スタッフの深い余市愛が感じられます。
愛すべき地元の食材であるからこそ、よくその特徴がわかり、愛ゆえにその魅力を100%以上に引き出しています。おすすめです。
ヨイッチーニ
046-0004北海道余市郡余市町大川町8-32
0135-48-7700
営業時間
ランチ 11:00〜15:00(LO:14:30)
ディナー 17:00〜22:00(LO:21:30)
定休日 火曜日 ※火曜日が祝日の場合は営業。
3.ショッピング編
3-1.余市ワイナリー
ショッピングならば、ここ余市ワイナリーさんがおすすめ。
小樽、はこだて、池田、ふらの。北海道はその気候を生かしたワインの産地がたくさんあります。その中でも余市はワイン用のブドウの生産も道内1位。豊富なブドウを背景に道内屈指のワインの産地となっています。
ウィスキーもよいですが、あまり他に出回ってないその地域ならではのものが手に入ります。全道的に高い評価を受けるワイン。その他にも発酵食品各種。日本酒千歳鶴を作るメーカーの直営だけに、扱う商品の品数も豊富です。
さらには、香ばしいクロワッサンや余市名物アップルパイ。買い物をしがてら、カフェで休憩も可能ですし、レストハウスでは、本格的な食事も楽しめます。単にショッピングだけで立ち寄るにはもったいないくらいにいろいろな楽しみ方ができるスポットです。
余市ワイナリー
住所046-0003 北海道余市郡余市町黒川町1318番
電話番号:0135-23-2184
営業期間:10:00~20:00 レストラン※11月~5月は営業日・営業時間に変動有
10:00~18:00 ショップ・ギャラリー
3-2.山本観光果樹園
創業140年以上を誇る老舗がその技術をすべてそそぎ込、作り上げた土と木々により園内は季節通じて甘い香りでいっぱい。それだけで幸せな気分になることは間違いありません。体のすべてを使って、果物を取り、自然本来の深い色合いを愛で、香りを楽しみ、舌をうならせてください。
お買い物はそのあと。お目当ては何といっても余市のお土産として常に最上位にランキングされるアップルパイ。こちらのレストハウスで販売中。その他にもジャム、ジュース、そして果物そのものとありのままの余市の魅力が盛りだくさんに積み上げられています。
味かおり色ともに丹念に磨き上げられた各種フルーツはお土産としてもインパクト大。ぜひ、旅の思い出をここでも作ってください。
山本観光果樹園
住所:046-0002 北海道余市郡余市町登町1102-5
電話番号:0135-23-6251
営業時間: 9:00~17:00
休業日:不定休
4.余市の宿泊施設編
余市川はアユの生息地として北限。旬もほかの地方とは若干異なります。余市の宿泊施設はこのアユをおいしくいただけることで道内でも有名です。
その筆頭に挙げられるのがあゆ見荘。宿泊だけでなく、レストランとしてご利用される方も多いようです。特別メニューの政孝&リタグルメも自慢のあゆを用いたもの。ぜひご賞味ください。市街地の旅館も料理のコストパフォーマンスの高さで高評価を受けています。
また、余市郊外に建つエーブランドホテルは豪奢な雰囲気。北欧の古城をイメージしたファサード。高級感あふれる室内とちょっと日本ではないムードが漂います。10棟あるログコテージはすべて内装が異なり、定員により3つのタイプがあります。ゴルフ場の美しい芝の中、素敵な朝を迎えられそうな予感がしそうです。
5.余市へのアクセス
札幌からのアクセスは、公共交通機関ならばJRか高速バス。
日本海のきれいな海を見ながら走るJRには旅の風情があります。札幌~JR函館本線~余市(1時間20分)高速バス(1時間40分)はニセコ行に乗車途中で余市十字街にて下車をします。
レンタカーの場合は札幌から札樽自動車道を通り小樽へ。小樽からは約30分。途中オゴッペ洞窟などがあります。新千歳からは快速エアポートが小樽まで伸びていて便利。小樽にて乗り換えます。乗り換えを合わせて約2時間程度の時間が必要です。
なれない道でレンタカーはちょっと・・、ということであれば、余市にてレンタサイクルを使うという方法もあります。こちらもなかなかの人気です。小樽からはバスが便利ですが1時間に1本程度の時間帯もありますので、時間には十分気を付けてください。
まとめ
北海道でも歴史ある町余市。ニッカウヰスキーだけで終わらせるのはもったいないくらいの多くの魅力にあふれた街です。
たくさんの観光資源があり、開発されつくされていない。行くたびに新たな発見と魅力度が上がっていく町です。
まだまだ、穴場的なスポットもいっぱい。それを一つ一つ自分の目で広げていくことも余市の旅の大きな魅力の一つではないでしょうか。ぜひ、あなたの手であなただけの素晴らしい余市を見つけてください。
こちらの関連記事もどうぞ
姉妹サイトのご紹介(よかったら見てね)