国内で唯一立坑櫓内部を見学できる施設「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」
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- 旭川・層雲峡
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- 最終更新日:2025年3月25日
かつて「住友赤平炭鉱」など4つの炭鉱があった赤平市。赤平市には、実際に炭鉱で働いていた方などによる説明を聞きながら旧住友赤平炭鉱立坑櫓などを見学できる「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」があり、この施設も構成文化財に指定されています。
1.炭鉱遺産ガイド付き見学の見どころは?
赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設は、2018年にオープン。開館日の午前10:00~と午後13:30~の1日2回、各回40名までの先着順で開催される有料のガイド付き炭鉱遺産見学では、旧住友赤平炭鉱立坑櫓ヤード内部、炭鉱で使用されていた大型掘削機械などの展示がある自走枠整備工場をガイド付きで見学できます(所要時間約90分)。
受付で料金を支払い、まずは注意事項の説明、基礎知識を座学で学びます。
この立坑櫓は1963年に建設され、1994年まで使用されていました。閉山後30年ほど経過していますが、そのままの状態で残されています。
中に入ると、入ってすぐトロッコとレールがあり、外観からは想像できない景色が広がっていました。古いものであるはずですが、なぜか近未来的な雰囲気も感じる不思議な空間!
ケージはエレベーターのようなもので、これに乗って坑道に降りていきます。段が4つあって4階建てのような構造。かなり狭いのに1段に18人も乗っていたと聞いてびっくり。
ケージゲートには「第一立坑々口」の表記。
2階には、ケージを動かすための大きな巻き上げ機(ウインチ)などが設置されています。その周りにはたくさんの電気設備もありました。
実際に巻き上げ機の滑車で使われていたワイヤーはこの長さでもかなり重く、頑丈なつくり。立坑櫓ヤードは本当に見応えがあり、何時間でも見ていたい場所です。
次に向かったのは自走枠整備工場。赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設からは350mほど離れているのですが、自走枠整備工場を見学後解散となるため各自の車で移動しました。
掘削時に使用する重機やトロッコなどが展示されていて、この大きさのものが坑道に入っていたことへの驚きと掘削の過酷さがよくわかりました。
ツアーはここで終了。実際に赤平炭鉱で働いていた方にガイドをしていただけて、ここでしかできない貴重な体験ができました。
料金は大人800円、小学生300円(市外在住者、1回あたり)でツアーは1日2回の開催(1回目が10時、2回目が13時30分スタート。1回あたり定員40名)。参加する際はスニーカーの着用と動きやすい服装がおすすめです。
2. 無料で楽しめる施設内の常設展示
先ほどご紹介した炭鉱遺産ガイド付見学は有料となりますが、ガイダンス施設内にある常設展示は無料で観覧できます。
炭鉱歴史資料館から移設された資料200点ほどが展示されていて、見応え十分。
しかも貴重なものばかり!石炭の実物や住友赤平炭鉱で使われていたヘルメットや酸素ボンベなどは、過酷な採掘作業を物語る貴重な資料です。
じっくり見ると1時間ほどかかりますが、30分ほどあれば一通り見ていただけると思います。
3. アクセス
赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設は札幌市内から車で1時間半ほど(高速道路を利用)。
最寄駅はJR赤平駅で、赤平駅から施設までは徒歩15分ほど(約1km)です。
赤平駅周辺には、炭鉱で働いていた方たちの家庭の味であった味噌味のホルモン鍋「ガンガン鍋」が食べられるお店がいくつかありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
- 住所
- 北海道赤平市赤平485
- TEL
- 0125-74-6505
- 営業時間
- 9:30-17:00 月・火曜日および年末年始定休※祝日・時期により休館日が変わる事があるので詳細は赤平市HPにてご確認ください

kino
大阪府生まれ。2020年4月に北海道に移住。国内旅行業務取扱管理者、北海道移住後に北海道観光マスターと北海道フードマイスターを取得。北海道の魅力や食の豊かさなどをご紹介します。
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