温根湯(おんねゆ)温泉|温泉、旅館、見どころガイド完全版!
- 網走・北見・知床
- 最終更新日:2022年3月10日
北海道には数多くの温泉がありますが、登別や定山渓などの有名どころと比べると、温根湯温泉はマイナーな存在です。北海道に住んでいても場所がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そんな温根湯温泉は旭川から道東へ向かう途中にありますが、長距離移動時の休憩や宿泊にはぴったりの位置にあります。
立ち寄るにはもってこいの、ちょっとマニアックな温根湯温泉についてご紹介します。
もくじ
1. 温根湯温泉とは
温根湯温泉は、北海道北見市留辺蘂(るべしべ)地区にある温泉郷です。比較的温泉の少ない網走管内では最大の温泉地となっています。
旭川から国道39号線を進み、層雲峡・石北峠を越え、北見市街地までの途中にあります。古くからの観光地として北きつね牧場が有名です。
春から夏にかけて、多くの花が咲く温根湯温泉。特に、5月上旬には28万本ものつつじが咲き、道内を中心に多くの観光客が訪れます。
そして冬は温根湯温泉の周辺は見わたす限りの雪の平原へ。雪見風呂も素敵ですね♪
1-1. 温根湯温泉の特徴
温根湯温泉は「おんねゆ温泉地区」と「滝の湯地区」の2つの地区に分かれます。この2つの地区は7kmほど離れております。
おんねゆ温泉地区は小さいながら昔からの温泉街になっていて、大きめのホテルが並び、道の駅などの商店、山の水族館などの観光スポットが集まっています。
滝の湯地区には家庭的な温泉宿が2件あり、それぞれほぼ一軒宿といえる状態です。
泉質は両地区ともに単純硫黄泉となっており、神経痛・筋肉痛への効能に加え、アンチエイジング効果がある美肌の湯とされています。
1-2. 温根湯温泉郷(おんねゆ温泉地区)の紹介
温根湯温泉郷(おんねゆ温泉地区)は北見の奥座敷と言われ、古くから北きつね牧場なの観光地が整備され賑わっていました。
のどかな温泉地です。
近年は観光の低迷と過疎化の影響により利用客は減少していましたが、「山の水族館」のリニューアルオープン、道の駅を中心とした商店の復活があり、宿泊地・立ち寄りスポットとして再評価されています。
夏はお祭り「みこし川渡御」が開催、冬はイルミネーションが楽しめます。
2. 温根湯温泉おすすめのお宿・温泉
古くからの温泉街である温根湯温泉ですが、利用客の減少により温泉宿は大きく数を減らしています。そのためサービスの悪い旅館は淘汰され、比較的質のいい温泉旅館が営業を続けています。
2-1. 大江本家
ポイント:温泉郷最大手。総合力が魅力の宿。
創業明治32年。おんねゆ温泉地区にある、客室5棟+大浴場からなる温根湯温泉最大の温泉旅館です。最大ゆえにキャパシティが大きく施設も充実しており、食事の評価も高く、安心して利用できる旅館です。
温泉ソムリエの資格を持つ総支配人自慢の源泉かけ流しの温泉はもちろん、バラエテイある客室や料理が好評で、多くの人が利用しやすい旅館といえるでしょう。
浴室は男女別に、それぞれ内湯と露天風呂がついています。日帰り入浴もできます。また家族風呂も利用できるほか(要予約、2時間3,240円)、特別和室など一部の部屋には外が見える檜の内風呂があります。
施設名:美白の湯宿 大江本家
住所:北見市留辺蘂町温根湯温泉466-1
電話:0157-45-2511
日帰り入浴受付時間: 13:00~20:00
定休日:無
料金:大人700円 子ども350円
宿泊先の料金の目安:2名1室2食付で8,790円~(金額は1人あたり消費税込)
旅館URL: http://www.oehonke.com/
ホテルのご予約はこちらからどうぞ
2-2. 温根湯ホテル 四季平安の館
ポイント:温泉郷の次席、多彩なサービスが魅力!
こちらもおんねゆ温泉地区にある大きな旅館です。大江本館に比べると規模ではやや劣りますが、それでも総合力は高く、万人が利用しやすい旅館です。
温泉郷2番手ということもあり、あの手この手の面白い(見方によっては奇抜な)サービスを提供しているのがポイントです。
例えば、温根湯の温泉に加えて「カバノアナタケの湯」を提供しています。カバノアナタケはキノコの一種、昔から煎じ薬として重宝されており、手に入りにくい貴重なものとされています。
またここの浴室は男女入れ替え制となっており、宿泊の際にはより多くのお風呂を楽しめます。もちろん日帰り入浴も可能となっています。
この旅館、プランも面白い(奇抜な)ものが多く、カニ食べ放題のバイキングプラン(チョコレートファウンテン付き)といった派手なものから、晩酌セット付きプランといった地味ながらうれしいものまで色々あります。
施設名:温根湯ホテル 四季平安の館
住所:北海道北見市留辺蘂町温根湯温泉
電話:0157-45-2211
日帰り入浴受付時間: 13:00~20:00
定休日:無(ただし浴室清掃のため日帰り入浴は不定休)
料金:大人650円 小学生450円 幼児330円
宿泊先の料金の目安:2名1室2食付で8,980円~(金額は1人あたり消費税込)
旅館URL: http://www.onneyu-hotel.jp/
ホテルのご予約はこちらからどうぞ
2-3. 滝の湯センター 夢風泉
ポイント:素人っぽさに好感が持てる温泉宿
こちらの旅館は滝の湯地区にある一軒宿です。写真のとおり、やや年季の入った小さ目の温泉旅館です。内部も外見くらいに古いです。しかしこの宿、しっかり掃除が行き届いており、古い=汚いでないことを改めて確認できます。小さい旅館ゆえ、行き届いたサービスが提供できているのだと感じられます。
運営主体が福祉企業ということもあり、バリアフリーや介助に対する配慮が行き届いており、車椅子などが不安な方でも安心して利用できます。
またFaceBookの更新が頻繁なのも、マメな担当者の人柄を反映しているようで、好感が持てます。
こちらの温泉はアルカリ性の源泉かけ流しとなっています。上の写真、湯船から洗い場にあふれるお湯がわかりますか?
この給湯方法は、あふれたお湯を循環させることができない作りのため、ぱっと見でわかる「かけ流し」の証明になります。これは泉質ファンなら高評価をせざるを得ない大きなポイント。露天風呂が無いのが残念ですが、泉質にこだわるなら温根湯ではここがイチオシとなります。
こちらの建物、昼間はレストランも営業しています。特筆するのはその値段、「夢カレー」は250円です!
営業時間は11:30~14:00、定休日は火曜・水曜となっています。
施設名:滝の湯センター 夢風泉
住所:北見市留辺蘂町滝の湯128
電話:0157-67-4126
日帰り入浴受付時間: 11:00~20:00
定休日:無
料金:大人400円 小学生200円 幼児無料
宿泊先の料金の目安:2名1室2食付で5,400円~(金額は1人あたり消費税込)
旅館URL: http://www.onneyuonsen.jp/hotels/yumefuusen/index.html
3. 湯めぐり手形について
温根湯の温泉を巡るときに便利な「湯めぐり手形」があります。温根湯の4か所に入湯できて有効期限は3か月間。別々に入ると2350円ですが、この手形は1300円です。
湯めぐりの対象となっている旅館は次の4つです。
- 大江本家(おんねゆ温泉地区 日帰り入浴:700円)
- 温根湯ホテル四季平安の館(おんねゆ温泉地区日帰り入浴:650円)
- ホテルつつじ荘(おんねゆ温泉地区 日帰り入浴:500円)
- 旅館塩別つるつる温泉(滝の湯地区 日帰り入浴:500円)
おんねゆ温泉地区の3か所だけでも元がとれる価格設定ですので、温泉めぐりをする際は利用を考えてみてはいかがでしょう。
湯めぐり手形は4か所の温泉の窓口で販売されています。
なお、前述の「滝の湯センター 夢風泉」は湯めぐりに含まれていません。ご注意ください。
4. 温根湯温泉のみどころ
温根湯温泉には地味ながら面白いみどころがたくさんあります。近隣に層雲峡などのメジャースポットがあるため注目されにくいですが、そのぶん穴場です。
ほかの人があまり行かないような良スポットを巡ってみてください。
4-1. 山の水族館
ポイント:圧巻の滝つぼ水槽
なんといってもまずは山の水族館(北の大地の水族館)です。淡水魚を中心としたけっこう古い水族館ですが、2012年にリニューアル、その特徴的な水槽で人気上昇中のスポットです。
リニューアルを担当したのが水族館プロデューサーの中村元氏。
鳥羽水族館、サンシャイン水族館、江ノ島水族館など有名水族館を手掛けた、その道の有名人です。
そんな氏が手掛けた山の水族館ですが、やはり面白い!
滝つぼを下から眺められる滝つぼ水槽、巨大な淡水魚のイトウを飼育するイトウ水槽、川魚がジャンプする様子が見れるジャンプ水槽など、ずっとへばりつきたくなるような水槽ばかりです。
また滝つぼ水槽には、見ていてキラキラかわいらしいと釣り人に評判の、オショロコマという魚が飼育されているのですが、これ、釣り好きな人もぐっとくる、通の演出だと思います。
水族館としては非常に小規模で水槽の数も少ないですが、少数精鋭で小技の効いているいい水族館です。休憩がてら、ちょっと立ち寄ってまったりするのにもいいスポットですよ!
施設名:北の大地の水族館(山の水族館)
住所:北海道北見市留辺蘂町松山1番地4
電話:0157-45-2223
営業時間: (夏季)08:30~17:00 (冬季)09:00~16:30
休館日:4/8~4/14、12/26~1/1
料金:一般670円 中学生440円 小学生300円
(団体料金、年間パスポートあり)
URL: http://onneyu-aq.com/
4-2. 道の駅おんねゆ温泉
ポイント:世界一の鳩時計がシンボル。温泉街の玄関口。
記事の先頭にある写真、巨大な鳩時計がシンボルの道の駅です。温根湯温泉の商店の中心的な位置づけとなっており、また道の駅なので道路標識もわかりやすく、立ち寄りやすいスポットです。
見どころはやっぱり巨大な鳩時計。中はからくり仕掛けになっており、もちろんちゃんと時間をしらせてくれます。
ちなみに「果夢林(かむりん)」という名前がついています。
施設名:道の駅 おんねゆ温泉
住所:北見市留辺蘂町松山1-4
電話:0157-45-3373
営業時間:(夏季)08:30~17:00 (冬季)09:00~16:30
休館日:年末年始(12/26~1/1)
URL: http://www.hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/685/
4-3. 北きつね牧場
ポイント:キツネの固まり、見れます。
おんねゆ温泉地区にある北きつね牧場では、キタキツネ約60匹を放し飼いしており、キツネが集団でじゃれているのを間近で見ることができます。
特に冬場は集団で丸くなっていて、キツネの固まりになっている様子は激カワです!
国道沿いではないため場所が少し分かりにくいかもしれません。事前に地図をご確認ください。
施設名:北きつね牧場
住所:北海道北見市留辺蘂町花丘52-1
電話:0157-45-2249
営業時間:(夏季)08:00~18:00 (冬季)09:00~16:00
入場料: 大人500円
URL: http://kitakitsune-farm.com/abouts/
4-4.生田原町ちゃちゃワールド
ポイント:木のおもちゃの種類がすごい!
温根湯温泉のとなりの町、生田原(いくたはら)にある、木のおもちゃを集めたミュージアムです。この施設、おもちゃの展示もなかなかいいんですが、ミュージアムショップがすごいんです!
木製品やおもちゃを中心に国内外問わず取り扱っていますが、その種類は毎日商品を紹介しても紹介し終わらないくらいです。(参考URL:http://cha2world.com/shop.html)
見るだけでも面白いので、木のおもちゃなど興味があればぜひ行ってみてください。
施設名:木のおもちゃワールド館 ちゃちゃワールド
住所:北海道紋別郡遠軽町生田原143番地4
電話:0158-49-4022
営業時間: 10:00~17:00
入館料: 大人600円 小学生300円
(近隣施設のセット券、団体割引等あり)
URL: http://cha2world.com/
(地図:山の水族館、北きつね牧場、ちゃちゃワールドの位置)
4-5. 大雪 森のガーデン
ポイント:きれいにまとめられた庭園を楽しもう
温根湯温泉から旭川に向かう途中の上川町にある庭園です。
いわゆる昔ながらの観光農園とは雰囲気が異なり、きれいにまとめられたお花畑と大雪山の雄大な景色が楽しめます。
まだ完全に観光地化されておらず、やや落ち着いた雰囲気があるのもポイントです。
旭川・札幌方面から温根湯温泉に向かう際、もしくは帰り道に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。温根湯温泉からは約2時間です。
施設名:大雪 森のガーデン
住所:北海道上川郡上川町菊水841の8(大雪高原旭ヶ丘)
電話:01658-2-4655
営業時間: 09:00~18:00
入園料: 一般800円 中学生以下無料
URL: http://www.daisetsu-asahigaoka.jp/
(地図:森のガーデンの位置)
5. 温根湯温泉へのアクセス
5-1. 車が便利
温根湯温泉までのアクセスですが、ほぼ車一択となります。温根湯温泉には鉄道は通っていません。バスは北見市から一日数本出ています(参考:北見バス)が、徒歩で回れるほど観光地が集まっていないため、かなり移動が苦しくなります。
移動手段としては、自家用車、レンタカー、貸切タクシー等の車をご検討ください。
5-2. 札幌・旭川から
札幌の場合も旭川を経由しますので行程は同じになります。
道央道を進み、比布JCTから旭川紋別自動車道へ。上川層雲峡ICから国道39号に入って85kmほど進むと温根湯温泉です。旭川から約2時間半、札幌からは約4時間です。
上記ルートは途中、層雲峡や石北峠など難所を経由するため、雪や霧などで道路状況が悪い場合は、旭川紋別自動車道を丸瀬布ICまで進み、遠軽町を回るルートがおすすめです。
こちらのルートだと15分ほど時間が余計にかかりますが、自動車道区間が長く峠も経由しないため安心して運転できるのではないでしょうか。
なお、旭川駅・層雲峡より、都市間バス「石北号」が1日4本運行。旭川駅からは約2時間45分、層雲峡から約1時間10分で到着します。
5-3. 女満別空港から
温根湯温泉の最寄空港は女満別空港になります。女満別空港からは国道39号をまっすぐ65kmほど進むだけ、所要時間は約90分です。
寄り道(ハンバーガショップ Knuckle)
女満別空港から国道39号を走っていくと、地元で有名なハンバーガーショップ、Knuckle(ナックル)があります。
ボリュームがあるオリジナルのバーガーが魅力的です。女満別空港方面へ向かう際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
リンク:
(お店HP)http://knuckle-burger.net/
(食べログ)http://tabelog.com/hokkaido/A0110/A011003/1007420/
まとめ
いかがでしたでしょうか? 登別温泉や層雲峡温泉と比べると地味な温根湯温泉ですが、地味ながらいぶし銀的な魅力があるのではないでしょうか。
またとても広い道東・網走方面と、旭川・層雲峡方面への経由地として、とても便利な位置にあり、休憩や宿泊がてら、ちょっと観光するのにとてもいい施設が揃っています。
付近を通る際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【こちらもどうぞ】
・大人も子供も楽しめる、幻の魚がいる山の水族館の魅力とは?
こちらの関連記事もどうぞ
姉妹サイトのご紹介(よかったら見てね)