釧路湿原の展望台・展望スポットのまとめ
- 釧路・阿寒・川湯・根室
- 最終更新日:2024年8月1日
特別天然記念物のタンチョウやキタサンショウウオなど、希少な動植物が数多く生息しています。
釧路湿原はアフリカのサバンナのような手付かずの自然を堪能できる、釧路の代表的な観光スポット。
今回は、湿原を間近に感じることができる展望台、遊歩道をご紹介していきます。
もくじ
1.釧路湿原とは
釧路湿原はどんなところなのでしょうか。
展望台・展望スポットをご紹介する前に、釧路湿原の特徴・魅力をお伝えしていきます。
1-1 釧路湿原の広さ
釧路湿原は、ひがし北海道に位置する湿原です。
その面積は2万8,788ヘクタール。
釧路市、釧路町、標茶(しべちゃ)町、鶴居(つるい)村の4つの市町村にまたがっています。
東京ドーム約6,000個に相当し、なんと東京の都心がすっぽりと入ってしまう大きさ。
1-2 釧路湿原のなりたち
釧路湿原は、太古の時代には海でした。
今から遡ること4,000~6,000年前、海水が引き、土砂や泥炭がたまって釧路湿原が出現。
約3,000年前に、湿原の東側にある塘路(とうろ)湖、シラルトロ湖、達古武(たっこぶ)湖などの海跡湖(かいせきこ)を残し、現在の姿になったのです。
国際的に釧路湿原の価値が認められ、1980年に日本初のラムサール条約登録湿地となり、その後、北海道では6番目の国立公園に指定されました。
1-3 釧路湿原の中はどうなってるの?
釧路湿原は、ヨシ・スゲ湿原、ミズゴケ湿原、中間湿原で構成され、大部分がヨシ・スゲ湿原です。
釧路湿原の中に直接入ることはできませんが、湿原の周囲にある展望台や湿原内を散策できる遊歩道からの眺めは壮大。
また、カヌーや観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」からも湿原の景色を楽しめます。
1-4 釧路湿原に生息している動植物
釧路湿原には、実に多種多様な動植物が生息しています。
動物は、ほ乳類約39種、爬虫類約5種、両生類約4種、魚類約38種、鳥類約200種、昆虫類約1,100種。
エゾシカやタンチョウ、キタキツネが代表的で、希少種では大型猛禽類のオジロワシ、日本最大の淡水魚のイトウ、絶滅が危ぶまれているキタサンショウウオなどが挙げられます。
湿原とその周辺にはガンコウランやワタスゲなど700種以上の植物が生育していますよ。
2.釧路市湿原展望台
ここから釧路湿原の展望台・展望スポットをご紹介していきます。
湿原に群がる「ヤチボウズ」をモチーフにし、古きよき時代のヨーロッパの城を思わせる建物が「釧路市湿原展望台」です。
1984年1月にオープンしました。
湿原展望台2階「展示室」には湿原復元ブースや湿原の動植物を復元したもの、釧路湿原の今昔、歴史に関するパネルなどが展示されています。
3階の展望室、屋上からは四季折々の湿原の変化を堪能できるでしょう。
住所:北海道釧路市北斗6-11
TEL:0154-56-2424
開館時間:5月~10月:8時30分~18時
11月~4月:9時~17時 ※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日:年末年始(12月31日~1月3日)
入館料:一般・大学生480円 高校生250円 小中学生120円
※1階は入場無料、2階からは有料。
URL:https://ja.kushiro-lakeakan.com/things_to_do/3639/
3.湿原展望台遊歩道
湿原展望台は、サテライト展望台へ続く1周約2.5kmの大部分が木道の遊歩道も併設しており、散策は無料で自由に行き来できます。
約1時間で1周することが可能で、サテライト展望台へ続くバリアフリー木道では、車椅子やベビーカーなども利用可能です。
遊歩道の各所に解説板が設置されていますので、散策しながら、湿原の知識が得られます。
1周約2.5kmの遊歩道の途中にあるサテライト展望台からは、釧路湿原の広大な景観を大パノラマで望めます。
湿原のスケールを味わいたい方におすすめです。
《冬のサテライト展望台》
4.温根内木道
温根内ビジターセンターを起点とする木道「温根内木道」約1時間で1周できる遊歩道です。
ヨシ・スゲ湿原や、ハンノキ林など様々な表情を持つ湿原を見ることができ、季節ごとにワタスゲ、ヒメシャクナゲなどの花々も見られます。
1年を通して様々な野鳥が訪れ、タンチョウの姿を観察することも。7月~8月には、温根内木道周辺の大自然の中でヘイケボタルの鑑賞、冬はスノーシューも楽しめますよ。
釧路湿原の西側に位置する情報ステーション「温根内ビジターセンター」は情報収集や交流、休憩の場になっています。
住所:北海道阿寒郡鶴居村温根内(温根内ビジターセンター)
TEL:0154-65-2323(温根内ビジターセンター)
開館情報: 通年営業 入館料 無料
4月~10月:9時00分~17時00分
11月~3月:9時00分~16時00分
休館日:火曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
URL:https://www.kushiro-shitsugen-np.jp/kansatu/onnenaiv/
5.細岡展望台
画像提供元:釧路町役場
釧路湿原の東側にあり湿原全体を一望できるビュースポット「細岡展望台」。
釧路町を代表する景勝地の一つで、雄大な湿原の中を大きく蛇行する釧路川を望むことができ、晴れた日には雌阿寒岳や雄阿寒岳・摩周岳・斜里岳も遠望できます。
湿原に沈む夕日は美しくて圧巻。
細岡展望台は夕日スポットとしても人気が高く、夕方になるとカメラマンが集います。
画像提供元:釧路町役場
細岡展望台に隣接した「細岡ビジターズ・ラウンジ」は、気軽に寛ぐことのできる施設です。
館内には、湿原の風景や花々の写真が飾られ、軽食や喫茶コーナー、釧路湿原に関するグッズ販売店や暖炉のある休憩スペースがあります。
住所:北海道釧路郡釧路町字達古武22-9 (細岡ビジターズ・ラウンジ)
TEL:0154-40-4455 (細岡ビジターズ・ラウンジ)
開館情報:細岡ビジターズ・ラウンジ(細岡展望台から徒歩約5分)
4月~5月/9:00~17:00
6月~9月/9:00~18:00
10月~11月/9:00~16:00
12~3月/10:00~16:00
休館日:年末年始(12月31日~1月5日)
入館料:無料
URL:https://www.kushiro-shitsugen-np.jp/tenbou/hosooka/
6.夢ケ丘展望台
画像提供元:釧路町役場
釧路町の達古武(たっこぶ)オートキャンプ場から全長約2.3kmの達古武木道の終点にあるのが「夢ヶ丘展望台」。
道中、ヤチボウズなどをはじめとした湿原の植物を身近に観察することができます。
「夢ヶ丘展望台」の眼下には雄大な釧路湿原が広がり、南西に向けて釧路川・湿原・達古武湖など270度のパノラマが望めますよ。
7.コッタロ湿原展望台
画像提供元:標茶町役場
コッタロ湿原は、国立公園の特別保護地区に指定されており、
傾斜のある階段を上りきった先に「コッタロ湿原展望台」があります。
「コッタロ湿原展望台」からはキタヨシ・スゲ・ミドリグサなど恐竜時代を思わせる風景を一望できます。
コッタロ川の蛇行と周辺に沼を眺めることができ、まれにタンチョウやアオサギの姿を観察することも。
望遠鏡も設置されていますので野鳥観察も楽しめます。
コッタロ湿原展望台付近の道路は、砂利道で道幅が狭いので、自動車などで通行する際は注意が必要です。
8.サルボ展望台
画像提供元:標茶町役場
釧路湿原最大の湖である塘路(とうろ)湖をはじめ、サルルン沼、ポン沼、エオルト沼、マンクトーといった湖沼を一望できる 「サルボ展望台」。
画像提供元:標茶町役場
国道391号沿いの入り口から15分ほどでサルボ展望台まで登ることができ、湖沼以外にも雄阿寒岳・雌阿寒岳や摩周岳、斜里岳などの山々も一望できます。
サルボ展望台からさらに800m進むと「サルルン展望台」へたどり着きますよ。
9.サルルン展望台
画像提供元:標茶町役場
サルボ展望台からさらに奥に進んだ先にある展望台「サルルン展望台」。
サルルン展望台は、サルボ展望台よりも視界が広く、湖沼がよく見えます。
時間が合えば、湖沼群を縫って走る列車の様子を眺めることができ、「くしろ湿原ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」の撮影地として有名。
鉄道ファンにも人気の展望台です。
サルルン展望台から山頂へ進むと三角点と呼ばれる、ダイナミックな景観が楽しめるビューポイントもあります。
10.おわりに
釧路湿原全域の展望台・展望スポットを一挙にご紹介してきました。
季節を変えて各展望台を訪れると、釧路湿原の印象の異なる景色も楽しめることと思います。
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