ひがし北海道の山をめぐる~秋の藻琴山登山から~
- 釧路・阿寒・川湯・根室
- 最終更新日:2019年7月19日
北見市在住で山を見るのも登るのも大好きな私が、秋の藻琴山(もことやま)登山をきっかけに、いろんな角度から見た、ひがし北海道の山々、湖そして絶景をご紹介いたします。
もくじ
1)紅葉の藻琴山から
道東・阿寒国立公園中最大の湖として知られる藻琴山は、高さは1000メートルとそんなに高くはないけれど、屈斜路湖を見守るような山です。
登山口まで車でかなり登るので、初心者向けの山といえます。子どもたちも多く登っているのを見かけます。
この日もたくさんの子どもたちが家族と一緒に登っていました。藻琴山からはどんな景色が見えるでしょうか。
白樺に似た北海道に多く自生する樹、ダケカンバの紅葉がひろがります(紅葉は9月下旬~10月中旬です)。
では、藻琴山から見える山々を、それぞれ藻琴山から見える姿と、その山からの景色とあわせて紹介していきます。
2)摩周岳からの摩周湖
藻琴山登山の途中で右手に見える風景。遠くにぴょこっと出ているのが、摩周岳。そのすぐそばに摩周湖があります。
こうみると、まわりより少し標高が高いところに摩周湖があるのがわかります。
車で山を登ったところにある摩周湖第一展望台から見る景色はこちら。
まっすぐ前に見えるフタコブラクダの背中のような形の山のが摩周岳です。別名カムイヌプリ。
標高857mの摩周岳の頂上までは、摩周湖第一展望台から摩周湖沿いをずっと歩きます(通常は2時間30分程度です)。
たどり着く山頂付近。きりたった摩周岳山頂は立っているのが怖いくらいの絶景です。
藻琴山が遠くに見えています。
これから冬を迎えると、また違った趣に。冬にはスノーシューで摩周湖の周りを散策もできます。
こちらは冬の様子です。
3)山好きなら一度は行きたい西別岳
藻琴山からみえた摩周岳の左後ろに重なっていたのが、西別岳(にしべつだけ)。
摩周岳とならんでそびえる小さめの山。
標茶町側からみた西別岳の姿がこちら。ここからは見えませんが、西別岳の奥に摩周岳。
西別岳からみて南側の標茶町方面には、壮大な根釧原野が広がっています。
西別岳の登山道からの景色。ただただ広い!
そして西別岳の山頂(標高799m)から摩周岳を眺める。摩周湖も見えます。
摩周岳とならんでいることがよくわかります。そして摩周岳の向こう側には藻琴山。
4)硫黄山も屈斜路湖カルデラの頂きのひとつ
目立って見えるわけではないけれど、藻琴山の登山道からみえる山のひとつ、硫黄山(いおうざん)。
屈斜路湖の向こう側、摩周岳との間のこんもりしているあたり。硫黄山も屈斜路湖のカルデラをつくる山のひとつです。
観光地として有名なガスの吹き出る斜面は摩周岳の方角をむいているため、こちらからは見えません。
硫黄山に行ってみました。
地面から噴き出るガスと黄色い硫黄が、なんとも不思議な風景をつくっています。
向かって右手に小さな山々が並びます。この先を歩いていくと、川湯温泉。
散策ルートがあるのですが、熊出没のため閉鎖されているとのこと。残念!
5)屈斜路湖絶景を見下ろす….各峠よりも大パノラマ
藻琴山の登山で頂上についたら待っているのが、もちろん、屈斜路湖をみおろす絶景です。
その昔、地元の小学生がここから「クッシー」を目撃したとか!
私も小さい頃は、屈斜路湖にくるたびに、クッシーに会いたかった。
美幌峠・津別峠もだいたい同じくらいの高度から見下ろすことができますが、ここは登山でしか見ることの出来ない風景です。
6)阿寒の山からの阿寒湖と幻の湖
藻琴山登山の間、屈斜路湖の向こうに見える山々のなか、すっとそびえる姿が目を引くのが、雄阿寒岳(おあかんだけ、標高1370m)。
右隣に、うっすらと雌阿寒岳(めあかんだけ、1499m)。実は雌阿寒岳のほうが標高は高いけれど、雄阿寒はその名のとおり男らしくかっこよく見えています。
ここからは見えないけれど、二つの山の間に阿寒湖。
雄阿寒岳の登山道にも行ってみました。こちらは夏の雄阿寒岳。
雄阿寒岳山頂から見える湖、パンケトーの向こうに、藻琴山。そのそばには屈斜路湖。
パンケトーは、双湖台(そうこだい)という展望台から望むことができますが、その姿全体を見ることができるのは、雄阿寒岳山頂からだけ、なのだそうです。神秘的。
阿寒湖もいつもとは違った角度から見下ろします。雌阿寒岳もすぐ目の前。
7)そして季節は冬へ・・・
藻琴山の登山道からは、屈斜路湖とは逆側に見える大きな山が斜里岳(しゃりだけ)。
阿寒と知床の間に位置する独立峰、斜里岳はその姿の美しさからファンの多い山です。
私もそのひとり・・・気づけばカメラには斜里岳ばかり。
藻琴山から。
斜里岳もこれから冬を迎えます。
これは、実は春の写真。でも北海道では秋まき小麦が青々としている中、冬を迎えるので、同じような景色になります。
藻琴山も冬はすっかり雪に覆われ、屈斜路湖には白鳥が集まります。
藻琴山山麓では、冬には山スキーもできるとか。藻琴山は比較的低山なので冬も人気です。
阿寒湖も雪に覆われます。冬の阿寒湖を雌阿寒岳の山頂から眺めてみました。
冬のひがし北海道の青空と、真っ白な阿寒湖のコントラストがきれいです。
山の登山は簡単ではありません。阿寒湖畔から雌阿寒岳を見上げたときに、この風景を想像してみてくださいね!
山頂でなくても、ひがし北海道には大自然がひろがり、なにげない風景が絶景に。
雪に覆われる寒くて長いひがし北海道の冬。
山には登れなくても、美幌峠や摩周岳展望台など、絶景に出会える場所が必ずあるはずです。
冬のひがし北海道、シンとした静けさの中にある大自然とそこに住む人の力強さを感じてみてくださいね。
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