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本格登山デビューにおすすめ!北海道最高峰「旭岳」定番日帰りルートを紹介

エリア
旭川・層雲峡
投稿日
最終更新日:2021年2月22日
標高2000m前後の火山群で構成され、北海道の屋根と言われる「大雪山系」。南北63km・東西59kmの広大な面積と、本州の標高3000m級に匹敵する気候を誇り、日本各地の登山愛好家が憧れる山域の一つです。

そんな大雪山系ですが、じつは様々な登山道が設けられており、しっかりルートを吟味すれば、初心者の方でも登山を楽しむことができます。今回は定番ながら満足度の高い、道内最高峰「旭岳」の日帰り登山ルートをご紹介!

山上の高原から噴煙漂うガレの道、そして眼下に広がる道央の世界と、圧倒的な山岳美など、唯一無二の冒険が待っています。

1.旭岳へのアクセス

大雪山 旭岳 登山

それでは、まず「旭岳」へのアクセスから。今回紹介するルートの登山口に当たるのは、大雪山麓の「旭岳温泉郷」。旭岳から湧出する天然温泉を楽しめるホテルや旅館が立ち並びます。

旭川市街からは道道1160号線の一本道で約1時間。ANA/JALともに羽田空港と旭川空港を結んでいることを考えると、首都圏からは比較的アクセスしやすいと言えるでしょう。

一方、全国各地から多くの航路が集まる新千歳空港からは少し遠く、車で約4時間ほどです。この場合、旭岳温泉郷で宿を予約しておくのがオススメ!宿によっては、札幌・旭川から宿泊者向けの送迎バスを運行している宿もあるので要チェックです。

2.ロープウェイで登山口へ

大雪山 旭岳
それではいよいよ登山の起点となる「旭岳ロープウェイ」へ。標高約1200mから旭岳5合目に当たる姿見(標高1600m)まで空中散歩を楽しめます。

途中で森林限界を迎え、夏には緑の絨毯、9月上旬〜下旬にはナナカマドの紅葉が!詳しくは後述しますが、この旭岳は”日本一早い紅葉が見られる場所”として有名です。

大雪山 旭岳
そしてロープウェイ乗車10分後、姿見駅へ到着すると、そこはすでに天空の世界。旭川市街より10℃近く気温が低く、夏でも冷涼な山上の楽園といった様相です。

姿見駅周辺にはハイキングコースが設定され、夏から秋にかけて観光客で賑わいます。まずはハイキングで足慣らしをしながら、本格登山に備えましょう。

3.旭岳散策ルートで足慣らし

大雪山 旭岳
旭岳ハイキングコースは1周40分ほど。その中間には本格的な登山口に当たる「姿見の池」があります。登りと下りを違うコースを選択すれば、一周歩くことができるので、まずは第1〜第3展望台を通る、時計回りのルートを選ぶと良いでしょう。

途中、森林限界の高山帯の先に広がる、大迫力の「旭岳」の山容は絶景!

大雪山 旭岳
また紅葉のシーズンには、赤と緑で織り込まれた周囲の峰々も望めます。この鮮烈な風景が見たくて、遠方からわざわざ現地を訪れる方も多いです。

霧が漂えば、神秘的な雰囲気が醸し出されるのもポイント!旭岳前半のハイライトと言える非日常の時間を満喫してださいね。

4.姿見の池から本格的な登山道へ

大雪山 旭岳
そうしてロープウェイ姿見駅から徒歩20分ほどで「姿見の池」に到着!かつてアイヌ民族がカムイミンタラ(神々の庭)と呼んだ大雪山を代表する景観の一つです。

噴煙吹き上がる旭岳が水面に映り込む風景には、思わず息を呑んでしまうでしょう。山の美しさと荒々しさが、この場所には共存しています。

大雪山 旭岳
今回紹介するルートは、この姿見の池から右手に回り込み、旭岳山頂まで尾根道を直登する登山道。山頂までの往復標準タイムは5時間ほどです。基本的に一本道で歩きやすいため、体力さえあれば初心者の方でも挑戦できます。

注意点としては、食料と水分を十分に持参すること。また旭岳山頂は真夏でも寒いので、防寒着が必須です。また、くれぐれも安易な服装で格好では登らないようお願いします。

5.ガレ場の登山道を直登する

大雪山 旭岳
姿見の池より上は、木々が生えていない荒涼とした火山エリア。尾根の間から吹き上がる噴煙の横をひたすら登っていきます。少し単調ですが、ゴールまでの到達具合を目ではかることができるので、気持ち的には少し楽かもしれません。

また登山者が多い定番ルートなので、道もよく慣らされているのもポイントです。

大雪山 旭岳
目の前の風景はあまり変わりませんが、時折振り返ってみてください。すると登るごとに、高度感が全く異なってきているのが分かるはず!

登り始めは姿見の池や森林限界を見渡すパノラマ。後半へ差し掛かる8合目までくれば、それらは遠くなり、すでに雲の上。まさに北海道の頂点へ向かっているという臨場感を味わうことができます。

6.カーブからクライマックスの山頂へ

大雪山 旭岳
姿見の池からおよそ1時間半〜2時間ほど、直登の斜面を終えて、ぐるりと回り込むカーブへと差し掛かったら、いよいよ終盤です。赤茶けた稜線の先には、大雪山と繋がっている十勝連峰まで、ダイナミックな山岳風景が展開します。

大雪山 旭岳
そしてカーブを乗り越えたら、山頂へと到着!2時間半の努力が報われる瞬間です。荒涼とした火山地形から、スタート地点の森林限界、そしてその先には、止まるところを知らない、圧倒的な道央世界が広がります。

大雪山 旭岳
一方で、山頂の先には、数々のピークを擁す大雪山の全貌も望むことができます。層雲峡方面から登れる北大雪の峰々も引き込まれる絶景です。

山頂はとても広い空間になっているため、お昼を取りながら、登った人にしかみられない絶景を心ゆくまで満喫してください。

7.余裕を持って下山を

大雪山 旭岳
下山についても標準コースタイム2時間半と設定されていますが、多くの方はそこまで時間がかかりません。しかし、ロープウェイの終電の時間が迫ると焦って怪我のリスクも高まるので、終電の3時間前には下山を開してください。

下りでも、最後まで旭岳ならではの美しい山岳パノラマが楽しめます。

8.服装・持ち物

大雪山 旭岳
それでは最後に、登山計画を立てやすいように留意点を列挙します。まず服装についてですが、靴がスニーカー・トレッキングシューズで、動きやすい服装であれば、カジュアルな格好でも大丈夫です。

ただし夏から秋の北海道の天候は崩れやすいので、レインウェアは必須。また傾斜のついた道を登るのでトレッキングポールも有効です。

持ち物については、十分な食料と水分を持参してください。登山道中に買える場所は基本的にありません。

9.高山植物・紅葉シーズン

大雪山 旭岳
北海道の中でも一番標高の高い「大雪山系」。季節変化が日本で一番早いのが特徴です。6月上旬には高山植物が咲き誇り、9月上旬から下旬にかけては紅葉が進みます。また10月には積雪が始まり、雪山の様相を呈します。

年中ロープウェイは運行していますが、訪れるタイミングで登山の難易度は変化することも気をつけておかねばなりません。雪がなく日が比較的長い、7月〜9月が初心者にとって最適なシーズンと言えるでしょう。

10.旭岳の火山活動状況

大雪山 旭岳
大雪山は有史以降、大きな噴火活動は発生していません。そのため規制なども設けられておらず、登山を楽しめます。しかし、活火山であるのは事実。登山道を外れたり、噴気孔には決して近づかないようにしましょう!

日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。

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