礼文島トレッキング「岬めぐりコース」ガイド|3つの岬をめぐる歩き応えのある北限トレイル
- 道北・稚内・利尻礼文
- 最終更新日:2024年5月17日
壮大な地形とトレッキングコースを彩る高山植物のコラボレーションが素晴らしく、礼文島の気候環境の厳しさを伝えてくれる雰囲気も魅力です。
今回、そんな憧れの礼文島北限トレイルを歩いてきましたので、コースガイドとともに注意点などもご紹介します。
スコトン岬までのアクセス
※礼文島トレイルオフィシャルマップ(礼文島観光協会)、礼文島トレイルオフィシャルウェブと併せてお楽しみください。
スタートのスコトン岬までは、礼文島で運行している路線バス(宗谷バス)を使ってアクセスするのが一般的です。
岬めぐりコースは歩行時間が6時間弱かかる長いコースですが、路線バスで日帰りトレイルも可能です。
ゴロタ岬まで(3.8km/1時間30分)
朝7:30ごろ、始発の路線バスで終着地点「スコトン」に到着。バスを下車したら、礼文島最北のスコトン岬へ。目の前にはトド島を望み、大海原が広がります。いつ訪れても風が強く、壮大な礼文島の自然を感じられるはず。
トレッキングコースの前半は舗装路です。スコトン岬から踵を返し、スコトンのバス停と地元のコミュニティセンター・スコトン自治会館を過ぎると右手の丘の上に須古頓神社の鳥居が見えてくるので、その方向に進みましょう。
舗装路でありながら、終始展望が開けており爽快!厳しい気候環境にあるため快晴になることも珍しい礼文島。曇っているのが通常です。
トド島展望台を過ぎ、舗装路が谷になったポイントで、本格的なトレッキングルートが始まります。
特にゴロタ岬の頂上・ゴロタ山(標高約180m)からの眺めは絶景!最果ての臨場感が漂うパノラマが待っています。
鉄府まで(3.5km/1時間30分)
ここから鉄府(てっぷ)の集落まで野趣に富んだコースが続くのが特徴です。最初は高山植物が咲き誇る稜線を歩きます。
10分ほど歩くと海食崖地形を見渡す、急激な下りへ。傾斜があり滑りやすくなっているので注意が必要です。海岸線へ辿り着くと、しばらく平坦路が続いていきます。
標準ペースだと鉄府のは午前10時になる頃。ここからが一つの分岐点。というのも路線バスの関係で、澄海岬を省略し鉄府の集落でショートカットをした方が良い場合があるからです。
標準タイムであれば、ゴールは昼12:30頃。ただゴールの浜中から香深港フェリーターミナルへ行く路線バスは昼前(11:50台)の次は夕方18時過ぎまでありません。
バスを待って何時間もロスするのはあまりにももったいない。時間を有効活用したい方、もしくは足に相当自信がある方以外は、澄海岬はショートカットするのが無難かもしれません。
澄海岬を経由して浜中まで(5.1km/2時間40分)
鉄府の集落を過ぎると、舗装路から再び未舗装路へ入ります。小さな岬を越えたら、いよいよ澄海岬です。
澄海岬は礼文島随一の美しい海をみられるとして有名な絶景スポット。斜面に咲き誇る高山植物と、エメラルドブルーに輝く入江のコラボレーションを楽しめます。
澄海岬から浜中まで残り3.4kmほどは舗装路です。歩きやすいですが、最後のこの区間が脚に応えます。途中、レブンアツモリソウ群生地がありますが、5月〜6月以外は閉鎖されています。
道道507号線と合流する地点に「浜中」のバス停がありゴールとなります。
浜中の隣(約1㎞)のバス停「船舶病院前」近くには久種湖があり、湖畔にキャンプ場があるほか宿泊施設も数軒点在してあります。岬めぐりコースを時間にゆとりをもって楽しみたい方は久種湖周辺に泊まるというのもおすすめです。
アクセスのハードルは少し高いものの、礼文島北限の情緒を楽しめる「岬めぐりコース」。礼文島を訪れたら一度は歩きたい中級者向きのトレッキングコースです。日程に余裕を持って歩いてみてはいかがでしょうか。
日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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