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北海道の流氷観光ガイド|流氷が見られる時期・場所・アクティビティ解説

エリア
網走・北見・知床
投稿日
最終更新日:2024年11月22日
厳冬期、遠くシベリアから海を漂いやってくる流氷。寒さ、風、波など複合的要因で北海道に到来する流氷はまさに自然の賜物。そのため、冬の北海道であればどこでもいつでも流氷が見られる、というものではありません。

今回は北海道で流氷が見られる時期や場所のほか、流氷を楽しめるアクティビティ・ツアーなど流氷情報をまるごとご紹介します。北海道の一部エリア・期間にしか見られない冬の神秘「流氷」をあなたもぜひ目の当たりにしてみてください。

流氷とは

北海道で見られる流氷は、オホーツク海の北、ロシアのマガダンやオホーツク周辺のシベリアの海岸で生まれます。
流氷が生まれる海岸では寒い北風によって次々と海氷が発生、凍って大きくなったり、溶けて小さくなったりを繰り返しながら、東カラフト海流にのって南下してくるのです。
約1800㎞の長旅を経て流れ着いた北海道・オホーツク沿岸は、北半球において流氷が見られる南限となります。

流氷が見られる時期

流氷イメージ
北海道で流氷が観測される「流氷初日」を迎えるのは、例年1月中旬ごろ。
沿岸に接岸する「接岸初日」は1月の終わりから2月の始めごろです。
沖に流れていくか溶けてしまう、地元では『海明け』と呼ばれる「流氷終日」は3月の始めから中ごろ。
つまり1月後半から3月はじめまでが流氷観光の最盛期です。
2024年、網走では接岸初日が1月22日、流氷終日が4月2日で、比較的長く流氷を楽しめました。

船から楽しむ流氷

流氷を楽しむ上で外せない、流氷船をご紹介いたします。

①ガリンコ号

北海道 流氷

画像引用元:紋別観光振興公社

北海道 流氷

画像引用元:紋別観光振興公社

流氷の観光拠点のひとつ紋別市で運行するガリンコ号。その特徴は船首についているドリル装置で、ガリガリッと流氷を割って流氷原を進みます。砕かれた流氷が船体の横から浮き上がってくる様子は迫力満点。
運航は1月17日から3月末まで、通常は1日4便の出航。1月下旬から3月上旬までは増便も行われ、さらに早朝・夕暮れにあわせた特別運行も予定されています。
羽田-紋別は飛行機が定期運航していて、紋別空港-海洋交流館(ガリンコ号受付)は無料のシャトルバスが運行しているので、道外からもアクセスが便利です。

海洋交流館(ガリンコ号乗り場)

住所
北海道紋別市海洋公園1番地
HP
https://o-tower.co.jp/garinkogo.html
備考
電話予約とweb予約で料金が異なります。

②おーろら号

沖に浮かぶおーろら号
次は網走から発着する「おーろら号」。正式には網走流氷観光砕氷船おーろらです。

おーろら号の砕氷の仕組みはガリンコ号Ⅱと異なり、船首から氷に乗りかかり船の重みで流氷を割る仕組み、そのため通常の同サイズの船の倍の出力をもつ、パワフルな船です。

最盛期の2/1~3/14に1日5便、一部期間の金・土・日はこれにサンセットクルーズも加わります。
https://www.ms-aurora.com/abashiri/index.html

③.羅臼バードウォッチングクルーズ

流氷クルーズ©:知床ネイチャークルーズ
最後はオホーツク海から知床半島を挟んだ裏手側、根室海峡に面した知床羅臼からのクルーズ。

先の2クルーズとは異なり、オホーツク海よりも砕けた氷が広がる海の為、小型のクルーザーで見学するのが羅臼スタイル。その為流氷とも近く、また海の魚などを狙うオオワシなどの貴重な野鳥が大群で空を舞うという、世界でも類のないクルーズが楽しめるのが特徴。世界中から野鳥ファン、カメラ愛好家がわざわざやってくるのです。

約4業者が運行、早朝・午前・午後の3クルーズが行われます。
http://www.rausu-shiretoko.com/

流氷ビュースポットいろいろ

続いては、陸から流氷を楽しむのにおすすめしたい流氷見物スポットを、7か所厳選してご紹介いたします!

①オホーツクタワー

オホーツクタワー
紋別にある、オホーツク海に突き出た地上3階建てのタワー。海上から、海中の流氷の下の世界も楽しむ事ができます。

②能取岬

能取岬
網走市の北、オホーツク海と「能取湖」の間に突き出た岬。眼下に流氷を見わたす光景はまさに絶景です!

③JR北浜駅

JR北浜駅近く
オホーツク海=流氷に一番近いJR駅として有名なのが「JR北浜駅」。冬シーズンになると観光列車「流氷ノロッコ号」(2016年が最後の運行)が停車し、人気を集めていました。

2017年から新たに「流氷物語号」が運行開始。車窓や簡素な駅からの絶景が楽しめます。

【関連記事】
流氷のオホーツク海がすぐそば!観光列車「流氷物語号」の魅力

④以久科原生花園

以久科原生花園
斜里町の海岸近くにある原生花園。駐車場から高台に上がればそこは流氷の世界!海岸に降りればゴロゴロする流氷に触れることもできます。

⑤フレペの滝

フレペの滝から
世界自然遺産・知床にある景勝地。断崖絶壁から流れる凍りつく滝、そして一面に広がる流氷と、この時期ならではの絶景を楽しめます。
なおこちらの滝へ行く場合は、余程慣れている方でない限り、現地のトレッキングツアー等に参加するようにしてください。

⑥羅臼国後展望塔

羅臼国後展望台
羅臼の流氷の魅力として挙げられるのは、根室海峡に浮かぶ流氷とその先に望む北方領土、国後島。郷愁を誘う風景はまさに羅臼ならではです。

⑦野付半島

野付半島への道
根室海峡へ突き出す日本最大の砂嘴として知られる、道東・野付半島。半島に続く道路を走ると、左手には流氷が浮かぶ海、右手は凍りつき白い大地となる内海と、神秘的な光景が広がります。

流氷で遊ぶ

ここでは、船やビュースポットだけでない、流氷にまつわるこの時期ならではの遊び・体験をご紹介いたします。

①流氷ウォーク

ryuhyo-walk-image
知床・ウトロなどを中心に注目を集める体験。真冬でもぬれずに温かい特殊なドライスーツを着て、流氷の上を歩いたり、はたまた流氷が浮かぶ海に落ちてみたり。子供から大人まではしゃぐこと間違いなしの人気メニューです。

②流氷乗馬

網走原生牧場観光センターで楽しむ事ができるメニュー。流氷が押し寄せる海岸沿いを乗馬、トレッキング。馬に跨りながら眺める流氷はまた格別です。

③流氷ヘリコプタークルージング

北清ヘリシス
流氷の街、網走から気軽にヘリでクルージング。空の上から海を埋める流氷のダイナミックさに感動!

④流氷熱気球フライト

気球から見た流氷
気球に乗ってオホーツク海に広がる流氷や雪の大地を一望!小清水・清里町周辺で体験できます。

その他、初心者向けではありませんが、流氷を海の下から除く流氷ダイビングなるものも。ダイビング好きの方であれば、ぜひ体験したいメニューです。

流氷ダイビング

流氷情報収集に便利なサイト4種

さて、実際に流氷を見に行こうと思った時に気を付けなければいけないのが、その時、そこに流氷があるかどうかということ。流氷はシーズン中、実際には海や風の流れにより動くもの。行っても見れなかった、ということを避けるため、予め情報を確認し、必要に応じてみる場所を変える事も必要です。
ということで、流氷情報を得るのに便利なサイトを4種ご紹介いたします。

海氷情報センター(第一管区海上保安本部)

北海道の流氷関係者の多くがまず参考にするのがこちらのサイト。
こちらでは、各沿岸からの目視での観測情報を伝える「沿岸観測情報」と、オホーツク海の流氷の分布が分かる「海氷速報」を期間中毎日更新。
今、流氷がどのあたりまで来たか、どこにあるかがというのが分かる、とても便利なサイトです。

沿岸観測情報
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN1/drift_ice/engan/engan_jp.html
海氷速報
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN1/drift_ice/ice_chart/ice_calendar.html

JAXA 地球観測研究センター オホーツク海の海氷分布情報

http://sharaku.eorc.jaxa.jp/cgi-bin/adeos2/seaice/seaice.cgi?lang=j&mode=large&sen=P1AME&area=okh&pro=IC0
衛星による流氷分布が一目でわかるサイト。風向きなどもあわせて確認ができるため、このサイトを見つつ予測を楽しむこともできます。

Twitter 流氷なび

https://twitter.com/ryuhyonavi
こちらは、網走から知床、羅臼にかけての日々の流氷情報を中心に、ツイッターで毎日更新。
「今日ここで流氷が見れた」等のリアルな情報はもちろん、悪天候時の通行止め情報なども
教えてくれる素晴らしいサイトです。

Twitter 流氷なう

https://twitter.com/ryuhyonow_
こちらの「流氷なう」は、紋別やその北の雄武町等の流氷情報を日々教えてくれるサイト。
オホーツク流氷科学センターさん等が中心となり生の情報を紹介、とっても役に立つサイトです。

おわりに

以上、北海道の流氷にまつわる情報やおすすめ等、ご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
十分に学習をすれば、あとは行ってみるだけ!
ぜひあなたの目で、耳で!流氷を感じて、楽しんでみてくださいね。
流氷は気が付けば去ってしまうもの、行きたいと思った時が行きドキですよ♪

流氷

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