【北海道の紅葉・黒岳】ロープウェイとリフトで大雪山の屋根を目指そう
- 網走・北見・知床
- 最終更新日:2024年9月13日
もくじ
日本一早い紅葉とも言われる北海道大雪山の紅葉。観光のお客さんに人気が高いのは旭岳中腹と旭岳ロープウェイですが、一方で登山愛好家やハイカーから人気が高いのが、「黒岳(標高1,984m)」と「黒岳ロープウェイ」です。層雲峡温泉からロープウェイが運行しており、途中でペアリフトに乗り換えて、黒岳の山腹、標高約1,520mの黒岳7合目まで手軽にアクセスすることができます。黒岳山頂付近の紅葉の最盛期は、例年9月中旬です。
層雲峡の壮大な景観から、標高をぐんぐんと上げていき、まるで紅葉の世界に一瞬でワープするような感動を味わえるひととき。ロープウェイからリフトに乗り換える際には、黒岳駅の展望台から広がる雄大な雲海を眺められることもあります。特に秋のシーズンは、山と山麓の気温差が大きく、神秘的な絶景に出会える絶好のタイミングです。ペアリフトでは、ロープウェイとは異なり、身体ひとつで大雪山の壮大なパノラマを直接体感できます。
ペアリフトの終点である黒岳7合目から山頂までは、標高差約500m、歩行時間はおよそ1時間半です。道の前半は、ダケカンバやナナカマドが彩るつづら折りの道を進み、曲がり角を曲がるたびに宝石のように輝く紅葉が目に飛び込んできます。カラフルな紅葉と澄んだ青空のコントラストが、まるで絵画の中を歩いているかのような錯覚を抱かせるでしょう。
後半に差しかかると、山頂付近に王冠のような形をしたマネキ岩が目印として姿を現します。特に初秋の9月中旬には、目の前に広がる紅葉の山肌が息を呑むほど美しく、ニセイカウシュッペ(標高1,833m)など北大雪の山並みと共に、圧倒的なパノラマを楽しむことができます。
黒岳の山頂にたどり着くと、旭岳や北鎮岳、北海岳など、表大雪(おもてたいせつ)の雄大な山々が一望できる圧巻のパノラマが広がっています。まさに「神々の遊ぶ庭(カムイミンタラ)」と呼ばれる非日常の世界に引き込まれるような感動が味わえることでしょう。所々残っている雪渓も印象的です。
さらに、黒岳石室という山小屋まで足を延ばすと、甲高い「ピッ、ピッ」という声が聞こえてくることがあります。これは、絶滅危惧種に指定されているナキウサギの声。その愛らしい姿を一目見ようと、毎年多くの自然愛好家が集います。往復3〜4時間と手軽な内容ながら、秋の大雪山を満喫できる黒岳登山は、はじめて大雪山へ登るという方にもおすすめです。
- 住所
- 北海道上川郡上川町層雲峡
- TEL
- 0165-85-3031
- 営業時間
- 始発(ロープウェイ上り)6:00〜最終(リフト下り)16:30 ※時期で変動しますのでHPにてご確認ください
- 備考
- 紅葉シーズンロープウェイリフトセット往復運賃 大人3,300円小人1,650円
日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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