「マイルドセブンの丘」はもうない!?けど周辺は”美瑛すぎる”絶景エリア
- 富良野・美瑛・トマム
- 最終更新日:2021年10月22日
しかし、2019年にその象徴的であったカラマツ林が伐採され、以前のような景観をとどめていません。がっかりするファンも多くいますが「マイルドセブンの丘」は立派な私有地。仕方がないことかもしれません。
とはいえ、周囲には十分に美しい丘のパノラマが広がり、もう一つのマイルドセブンの丘と呼ばれる場所も存在します。今なお一訪の価値があるため、今回取り上げてみます。
「マイルドセブンの丘」の今。5本となったカラマツ林
広大な平原に、並木や一本木が印象的な「美瑛」の風景。
マイルドセブンの丘もそれを象徴するものでした。写真は2019年以前に撮影されたもの。一直線に並ぶカラマツ林がとても絵になりますね。
一方で、2021年に撮影した写真がこちらです。以前の面影はみられず、5本のカラマツが寂しげに佇んでいます。
マイルドセブンの丘という名称は有名でも、木々が伐採されたというニュースは、観光客にはそれほど知られていません。そのため訪れて初めて知る、という人も多いようです。
角度を変えれば、それらしく見えないこともない。十分に美瑛らしい雰囲気を満喫できる場所ではあるのですが、比較すると少し残念に見えてしまうのも事実です。
マイルドセブンの丘の上へ!ここからの美瑛丘陵が絶景
しかし、以前のような丘の風景が見られないからといって、マイルドセブンの丘をスルーするのは勿体無いです。なぜなら、この丘の上を走る道が、美瑛屈指のパノラマを誇るから。
遮るものはなく、ひたすらにのどかな景観が広がります。緩やかな地形美や、丘のパッチワークがどこまでも広がり、見応え抜群です。
中でも見入ってしまったのが、周囲の美しい山並み。「十勝連峰」は丘の向こうに吸い込まれるように雄大にそびえ、平面的な絵のアクセントになっていました。
一方で、美瑛から西側に当たる「芦別岳」方面の風景も見事。こちら側の丘を眺められるポイントも稀で、この画角を見つけた時には、テンションが上がってしまいました。
また木の風景も楽しめます。これは兄弟の木と呼ばれる、2本のポプラ。まるで丘の上で、子供の兄弟が遊んでいる姿を思わせる、可愛らしい佇まいを見せてくれます。
また地元の写真家には、美しい麦畑が見られるとして、密かに有名だったりします。最盛期の7月には、一面が黄金色に染まり、風に揺られる姿が印象的です。
このように、名前のついていない、なんということのない道にも、美しい風景が点在している「美瑛」。マイルドセブンの丘は、その目印と言えるでしょう。
マイルドセブンの丘はもう一つあった!?「マイルドセブンの木」へ
マイルドセブンの丘から上を走る道へと進み、一度右折。またメイン道路へ戻るところで、印象的な丘の風景が現れます。それが「マイルドセブンの木」です。
実はマイルドセブンのCMに使われた丘は二つあり、そのうち一つは昔の姿のまま保たれているのです。カラマツが密集した、こんもりとした姿が特徴的。
丘の下から望むのも良いですが、オススメは道から斜めに眺めた構図。ゆったりとした斜面と、それを見下ろすようにどっしりと座る木の佇まいが美しいですよ。
晴れた日には青空とのコントラストも見事!深呼吸をすると、大地のパワーが流れ込んでくるようです。
名前のない風景に魅せられる「美瑛」マイルドセブンの丘の近くに
いかがでしたでしょうか。姿を変えてしまった「マイルドセブンの丘」ですが、その周囲の美しい景観は健在。
穏やかで心洗われる、美瑛らしい時間を過ごせます。サクッと巡れば30分ほどで満喫できるので、ぜひ美瑛旅行の際に寄り道してみては?
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町美田(マイルドセブンの丘〜マイルドセブンの木)
- 備考
- アクセス:美瑛市街から車で約10分
※マイルドセブンの丘は私有地のため、無断での立ち入りは禁止になります。道から眺めるだけにしてください。
日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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