国内有数pH10の強アルカリ泉「オソウシ温泉鹿乃湯荘」宿泊体験記
- 富良野・美瑛・トマム
- 最終更新日:2022年6月30日
新得町にある「オソウシ温泉鹿乃湯荘」も、そんな秘湯の魅力を伝えてくれる場所。そして同時に、お宿の方や看板犬の温かいおもてなしに癒されます。
リピーターも多く、ふとまた帰りたくなる、秘湯のお宿の魅力をご紹介したいと思います。
1.秘境の秘湯「オソウシ温泉鹿乃湯荘」へ
「オソウシ温泉鹿乃湯荘」があるのは、帯広市の北西、新得町の山間部。日本百名山の一つトムラウシ山(標高2,141m)への登山口へ続く道道718号線から、少し外れた林道沿いに位置しています。
目印となる標識にしたがって林道へ入ると、ほどなく7kmもの未舗装路に入ります。道の状況は概ね良好ですが、「本当にこの先にお宿があるのか!?」と心配になるかもしれません。
しかし林道の先には、壁に大きく「オソウシ温泉」と温泉マークが描かれた旅館が現れるので、一安心です。 スマートフォンを見ると電波は圏外。「いよいよ秘湯に来た!」という気持ちが高まります。
外観は年季の入った秘湯感が漂う「オソウシ温泉鹿乃湯荘」ですが、お部屋に案内していただくと、清潔かつおしゃれ!しかもWiFiも完備されていました!
全てのお部屋がこの仕様という訳ではないのですが、畳とフローリングで分けられた広い和洋室をのびのびと使用させていただき、とても快適に過ごすことができました。
2.国内有数!強アルカリ泉(pH10)のお湯を堪能
「オソウシ温泉鹿乃湯荘」のお風呂は、大小の内湯が1つずつ、露天風呂が1つ、混浴露天風呂が1つから構成されています。
オソウシ温泉の源泉の温度は26.9度。混浴露天風呂と小さな内湯は加温なしの源泉のため冷たく、露天風呂は少し加温されてぬるめ、大きな内湯はしっかり加温されているのでとても温かいです。
泉質はpH10を誇る、国内有数の強アルカリ泉。湯船に浸かった途端に、肌がすべすべツルツルになったので驚きました。石に囲まれた野趣ある露天風呂は39度くらい。適度な湯温のため、一度浸かるとのんびりと入っていられます。
しかし長湯していると少し寒くなるので、そんな時は大きな内湯にざぶん!肩までとろとろのお湯に浸かると、一気に体を芯から温めてくれて、思わず吐息が漏れます。
強アルカリ泉と癖の強そうなお湯ですが、意外にも無色透明でシンプルな入り心地。源泉(冷泉)と温泉を交互に浸かれば、何だかサウナの”ととのう”に近い感覚です。気持ちよすぎで、筆者も宿泊中、5時間はお風呂に入っていました。
オソウシ温泉ならではというポイントは、小さな内湯の浴槽のタイル。温泉析出物が付着していてツルツルしているので面白いです!
3.山海の幸が詰まった豪華なお料理をいただく
心ゆくまま温泉に浸かったあとは、山海の幸が詰まったお料理をいただくことができます。川魚の塩焼きや山菜の天ぷらをはじめとして、地のものが盛り沢山です。
天ぷらは食べきれないほどのボリュームがあり、紫わらびは初めて食べました。十勝川源流で釣れたニジマスも身がしっかりしていて、塩加減も絶妙!本当に美味しかったです。
また山奥にもかかわらず、しなやかで歯ごたえのある、新鮮なお刺身に感動したことを覚えています。
味噌汁のあさりも厚岸(あっけし)から仕入れているそう。「北海道のあさりは大きいので当たり前だと思っていたら、本州のものは小さくて驚きました(笑)」とお母さん。
お食事をいただきながら、思わず笑顔で会話が弾みます。丁寧なおもてなしや、こうした人情味を感じられる点も、「オソウシ温泉鹿乃湯荘」が愛されている理由でしょう。
朝食は白米にお味噌汁、シャケに卵焼きと王道の内容となっています。北海道産のお米もお代わり!朝からしっかり活力をいただきました。
4.温泉犬のケンちゃんも!人情味も感じるひと時
最後に「オソウシ温泉鹿乃湯荘」の温泉犬ケンちゃんとの触れ合いも楽しめます。かれこれ10年以上、温泉を訪れるお客さんを出迎えている秋田犬です。
普段はおっとりしていますが、かつては鹿を仕留めてきたという武勇伝も持っているケンちゃん。車が大好きなので、荷物を積んでいると寄ってきてくれます!
チェックアウトすると、車が見えなくなるまで、お母さんが手を振ってお見送りしてくれました。心も体も癒される秘湯「オソウシ温泉鹿乃湯荘」。ケンちゃんが元気なうちに再訪したいです。
- 住所
- 北海道上川郡新得町屈足オソウシ鹿ノ沢330
- TEL
- 0156-65-3338
- イン/アウト
- 15:00/10:00
- 備考
- 予算:1泊2食付き 8,000円〜10,500円
日帰り入浴 大人600円(10:00~20:00)
アクセス:十勝清水ICから車で約45分、JR新得駅までの送迎は事前連絡要
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日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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