札幌の地酒「千歳鶴」の蔵元、千歳鶴酒ミュージアム【訪問記】
- 札幌・定山渓
- 最終更新日:2019年2月27日
以来、「千歳鶴」は札幌唯一の酒造蔵元として、札幌の地酒としてのブランドを確立して今に至ります。
今回ご紹介する「千歳鶴酒ミュージアム」は、この地酒を広く伝えたいという想いで作られました。
ここでは、酒造りの歴史を伝える貴重な資料などの展示と自社商品の販売を行っています。
この千歳鶴酒ミュージアムは、どちらかと言えばミュージアムというより直売ショップのような雰囲気です。
日本酒の試飲ができるコーナーがありますので、きっとお気に入りの日本酒を見つけることができるでしょう。
休憩コーナーもあり大人から子どもまで気軽に入りやすい雰囲気になっています。
ここでは簡単に千歳鶴酒ミュージアムをご紹介していきます。
1.仕込み水
和風モダンな外観の千歳鶴酒ミュージアムに入ると、最初に出迎えてくれるのが「仕込み水」です。
この水は近くを流れる豊平川の伏流水で、藻岩山や恵庭岳からの雪解け水がおよそ200年もの年月をかけて流れてきたものを地下150メートルから汲み上げています。
この伏流水は日本酒造りに最適な中硬水です。
硬水は醸造過程で、ミネラルにより酵母の働きが活性化するため、この伏流水は酒造りの上で必要不可欠なものなのです。
この水は試飲することができます。
入口を入ったところにあるため、ミュージアムを訪れる方はほぼ全員がこの仕込み水を試飲してから中に入って行きます。
この地下水は、一般的な湧水と違いキンキンに冷えているわけでも軟水でも無いため、湧水を飲む感覚で味わうとちょっと不思議な感じがします。
2.酒造り資料展示コーナー&直売コーナー
時間をかけて丁寧に仕込む工程をミニチュアで解説されています。
中段の本当に小さなミニチュアになっているため、さっと見てしまうと気付かないかもしれません。
かつて酒造りで使用された道具や酒瓶、時代を感じる宣伝用のポスターなどが展示されています。
ミュージアムとしてはかなり小さいものになりますので、他の酒蔵と比べてしまうと期待外れになってしまうかもしれません。
ここは主に直売ショップに力を入れている印象です。
館内では様々な日本酒や、同社が醸造する「余市ワイン」や「寿みそ」、千歳鶴のTシャツや升などオリジナルグッズを販売しています。
季節の限定酒や、蔵元限定酒、北海道新幹線の開通を祝した「乗り呑み比べ」セットなどもあります。
この他に「北海道新幹線H5 プレミアムボトル」というものもあり、こちらはJR北海道が導入した新型車両の先頭車両と、客車の2種類のボトルが用意されています。
陶器で作られた容器は、飲み終わった後も飾って置ける仕上がりになっています。
ぜひこの機会に飲んでみてはいかがでしょうか。
3.試飲カウンター
試飲カウンターでは様々な銘柄の日本酒を試飲することができます。
館内にある銘柄はほぼすべて試飲することが可能ですが、一部有料のものもあります。
北海道の日本酒は、本州と同じ酒造りをしても淡麗辛口になる傾向があります。
これは北海道という気候の差によるもので、北海道ならではの特徴と言えます。
ぜひスタッフに好みのタイプを伝えて、たくさんの銘柄からお気に入りの一本を見つけましょう。
4.お休み処
千歳鶴酒ミュージアム内には、こぢんまりとしたお休み処があります。
ここでぜひ食べておきたいのは、他ではなかなか食べられない「酒粕ソフトクリーム」です。
酒粕の風味が意外としっかりしていますが、クセが無く甘酒が苦手な方でも美味しく召し上がることができます。
もちろんアルコールは入っていませんので、ドライバーやお子様でも美味しくいただくことができます。
その他にもお得なセットメニューや、仕込み水で淹れたコーヒーなどもありますので、日本酒は苦手という方も充分楽しむことができるようになっています。
5.工場見学
千歳鶴酒ミュージアムの道路を挟んで向かい側には、千歳鶴の酒蔵「丹頂蔵」があり、10名以上の団体予約で工場見学をすることができます。
少人数での工場見学や当日の受付はしていないとのことですので、団体の場合は事前に予約を入れるようにしましょう。
なお、12月は仕込みがピークを迎えるため、この時期には工場見学を実施していないそうです。
【 千歳鶴酒ミュージアム 】
住 所:札幌市中央区南3条東5丁目1番地
電話番号:011-221-7570
営業時間:午前10時~午後6時
定 休 日:年末年始
料 金:無料
駐 車 場:ミュージアム利用で30分無料。1,000円以上のお買い物で1時間無料
U R L:http://www.nipponseishu.co.jp/museum/
<おわりに>
今回は日本清酒株式会社の千歳鶴酒ミュージアムをご紹介しました。
北海道には他にもたくさんの酒蔵があります。
・小樽にある「田中酒造の宝川」
・ニセコにある「二世古酒造の二世古」
・栗山町にある「小林酒造の北の錦」
・新十津川町にある「金滴酒造の金滴」
・旭川市にある「高砂酒造の国士無双」
・旭川市にある「男山の男山」
・旭川市にある「合同酒精の大雪の蔵」
・増毛町にある「国稀酒造の国稀」
・釧路市にある「福司酒造の福司」
・根室市にある「碓氷の北の勝」
※参照:北海道酒造組合HP
他の酒蔵では、少人数でも見学を受け付けているところがありますので、ぜひ北海道観光と合わせて各地の酒蔵を巡ってみてはいかがでしょうか。
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