半世紀以上も愛される乳酸飲料。利尻島「ミルピス商店」を訪ねてみました
- 道北・稚内・利尻礼文
- 最終更新日:2023年8月23日
販売スタイルや店舗も個性的で、全国各地に根強いファンも多い利尻島の隠れた名物です。そこで今回、利尻島を旅行した時に、筆者も「ミルピス商店」を訪ねてみましたので、レポートしてみたいと思います。
道道沿いにひっそり佇む「ミルピス商店」
「ミルピス商店」が位置しているのは、利尻島の沓形(くつかた)港から北に車で約10分弱進んだ場所。道道105号線沿いに「ミルピス」と描かれた大きな看板が目印です。
お店も他になく、看板がわかりやすいので迷うことなくたどり着くことができます。個人のお宅の敷地の奥にお店がひっそりと佇んでいます。
ミルピスを作るお母さんが店先に立っていることもあるそうですが、筆者が利尻島滞在中、2度訪れた時は、無人販売となっていました。
しかしお客さんがひっきりなしに訪れ、みなさん美味しそうにミルピスを飲んでいらっしゃいました。
ミルピスはその場で飲む場合、一本350円です。テイクアウトなど瓶を持ち帰る場合は、一本400円になります。自分で精算する方式です。
今でもルーズというか性善説に基づいて、昔ながらのこうした営業をされていらっしゃることにほっこりします。そんな方はいらっしゃらないと思いますが、お金はしっかり払いましょう。
ミルピスと3つの自家製ジュースをいただきました!
ミルピスとは、1967年から作っている独自の乳酸飲料の名称。こちらが看板商品なのですが、じつは他にもたくさんの自家製ジュースを製造しています。その数は10種類以上。
ミルピス含めどのジュースも同じ金額でいただくことができ、同じ冷蔵庫で冷やされています。その時の在庫次第で、何が飲めるかはランダムというのもポイントです。
筆者が訪れたときは4種類あったので、全ていただいてみました!左からミルピス・こくわ・山ブドウ・野グミです。
通常、あまりジュースでみない素材のものもあり、驚くかもしれません。
まずは定番の「ミルピス」。ミルク感はそれほど強くなく、さっぱりとした飲み心地で、程よく酸味があります。利尻山の湧水でまろやかに作られており、喉に染み渡っていく優しい味わいでした。
次に「山ブドウ」。天然素材の味を生かしているので、整っていない酸味やほのかな甘味が染みます。わずかな渋みもまた、味わい深いアクセントです。
3本目は「こくわ」。サルナシと言ったほうが分かりやすいかもしれません。フルーティーな酸味が爽やかで、夏の暑い季節に最高の一本だと思います。
最後に「野グミ」。飲む前に瓶を振ると、いっぱい果実が入っているのが分かります。すっきりと甘くジューシーで、筆者の一番お気に入りの味でした。
時が止まったようなお店の空間で、何だか懐かしい音楽を聴きながら、味わい深いミルピスや自家製ジュースを味わった時間が強く思い出に残っています。
いつまでもお客さんが絶えない「ミルピス商店」。短い時間でしたが、その魅力を感じることができました。ぜひ皆さんも利尻島にお越しの際は立ち寄ってみてください!
- 住所
- 北海道利尻郡利尻町沓形新湊153
- 営業時間
- 7時~19時 不定休
日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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