地の果て知床へ!野趣あふれる秘湯温泉・露天風呂5ヶ所
- 網走・北見・知床
- 最終更新日:2023年5月3日
その中でも知床半島、羅臼岳を境に左右に分かれている羅臼町と知床斜里町。
ここには皆さまの想像をはるかに超えた、素晴らしい温泉があるんです!
そこで今回は、世界自然遺産に登録された知床の中の羅臼・ウトロ(斜里町)方面にある温泉をご紹介したいと思います。
アイヌ語でシリエトク(地の果て)という意味を持つ場所で、どんな温泉に出会えるか、お楽しみに♪
もくじ
1.【知床羅臼方面】温泉スポット
冬はクジラが訪れる港町の羅臼。
マッカウス洞窟のヒカリゴケや絶滅危機で天然記念物のオオワシ・オジロワシなどが訪れることでも有名です。
その羅臼は知床半島に位置していることから、手つかずの自然を体験できるアクティビティが盛んな街でもあるんですよ!
では、その羅臼町で入れる温泉スポットをご紹介したいと思います。
1-1. 相泊(あいどまり)温泉
相泊(あいどまり)温泉は日本最東端の温泉で、羅臼町から車で行くと1時間ほどで到着します。
海沿いには小屋が並んでいて、中を覗くと・・そうです!温泉が湧いているんです。
これこそ「目の前が海!」という絶好のロケーションで温泉を楽しむとこができますよ!
満潮時は浴槽のギリギリまで波が押し寄せてきますので、なかなか貴重な体験ができるというのも魅力の1つです。
また、6月中旬~9月中旬は小屋の間に仕切りがありますので、男女別で入れます。
※台風や高波の時は撤去されます。
女性の方、混浴ではないと分かれば安心ですね♪
さて、泉質ですが、こちらは弱塩泉となっています。
適応症は主にリウマチや神経痛に効くと言われていますが、実は泉質特有である塩分が、皮膚をまとって汗の蒸発を防ぐ効果もアリ。
ですのでいつまでも温かく、保温効果も高いことから湯冷めしにくくなっているのが大きな特徴です。
ただし天然温泉だけにとても熱いので、空いている場合はほくほくになっているかと思います。
その場合は水道で温度調整もできますので、熱いのが苦手な方は上手に温度管理しましょう。
そしてもう1つ見逃せないのが温泉へ辿り着くまでの景色。
山と海の景色はさすがと言える自然遺産に圧巻。時間をかけただけ感動が返ってくるドライブスポットの1つです。
温泉に一目散!ではなく、ぜひゆっくり地の果ての景色も楽しんでくださいね♪
【相泊温泉】
住所:北海道目梨郡羅臼町相泊 MAP
電話:0153-87-3360(知床羅臼町観光協会)
料金:無料
営業時間:日の出~日没まで(時化の場合入浴不可)
営業期間:5月中旬~9月上旬
公式HP:http://www.rausu-shiretoko.com/
1-2. 熊の湯温泉
さて!海より山がいい!という方は必見の温泉があります。
熊の湯温泉は羅臼川のほとりにある温泉で、まさに森の中に湧く秘湯と言うべき温泉です。
地元民の愛好家の方々による手厚い管理で、非常に新鮮なお湯を保っているためか、その泉質の良さが評判で漁師さんも温まりにくるほどなんですよ!
では、気になる泉質ですが、こちらは「含硫黄・ナトリウム・塩化物泉(硫化水素系)」となっています。
適応症は主にきりきず・慢性皮膚病・冷え性など。
なお血液の循環が良くなって殺菌力もありますので、適応症にある皮膚病・そして痛みをやわらげる鎮静効果が期待できます。
また、泉質の中に含まれている塩化物泉には保湿効果もありますので、お肌が潤っていくのが実感できるはず。
そして硫黄はシミに対する予防効果もあります♪
ただし温まって汗が引かないので、普段より水分を多く取るようにしましょう。
知床の自然を感じながら、マイナスイオンもチャージできるのでオススメですよ!
【熊の湯温泉】
住所:北海道目梨郡羅臼町湯ノ沢町
電話:なし
料金:無料
営業時間:7:00~朝5:00(朝5~7時は清掃のため入浴不可)
営業期間:通年
1-3. 瀬石(セセキ)温泉
瀬石温泉は、何と明治時代に発見されたと言われている歴史ある温泉です。
「あれ?海の中に温泉がある!」とお気づきの方。
そうです、見た通り海の中にあり、満潮になると海の中に隠れてしまって入れなくなる秘湯中の秘湯なのです。
こうなると、源泉はどこから出てくるのか不思議ですよね。
実は・・・岩礁から湧き出ているんです!!
そしてこちらの温泉でアピールしておきたい内容がもう1つあります。
それは、有名なテレビドラマ、「北の国から」シリーズの中の「2002遺言」のロケ地だということです。
劇中に純とトドが入った露天風呂が出てきますが、それがここ、瀬石温泉だったそうなんです!
ぜひチェックしてみてくださいね♪
では、次は泉質についてご紹介します。
こちらは「ナトリウム塩化物泉」という泉質で、主な適応症としては神経痛・腰痛・慢性リウマチなどです。
先にもご紹介した通り、塩化物泉は保湿効果があります。
つまり食塩が主成分になっていますので、入ると身体に膜のようなものをつくるため汗の蒸発を防ぐ働きをしてくれるんです。
これが保湿効果の正体!です。
入浴期間も7月~9月までと短い、これが本当の秘湯と言えるべき温泉をぜひお試しくださいね!
※昆布番屋の漁師さんが管理をしていますので、入浴の際はひと声かけましょう。
※混浴ですが、水着入浴が可能です。
【セセキ温泉】
住所:北海道目梨郡羅臼町瀬石
電話:(夏季:瀬石番屋)0153-89-2654・(夏季以外)0153-88-2384
料金:基本的には無料(【気持ちの箱】が設置されていますので、強制ではありませんが、入浴後にお気持ちをぜひ入れてくださいね)
営業時間:干潮時から約2時間後に入浴可能
営業期間:7月上旬~9月中旬
公式HP:http://www.seseki-onsen.com/
2.【ウトロ方面】温泉スポット
ウトロは斜里(しゃり)郡斜里町に位置しています。
オホーツク海に面していることから、冬になると流氷が流れ着く町としても有名です。
オシンコシンの滝やフレぺの滝などの観光スポットやホテルもあり、観光客も多く訪れます。
では、そのウトロ町で入れるのはどんな温泉なのかをご紹介したいと思います。
2-1. カムイワッカ湯の滝
※2023年夏シーズンより、個人での沢登りは不可・事前のレクチャー・装備が必要となります。
詳細が発表され次第情報を更新します。以下本文は2022年以前の内容となります。
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世界自然遺産の中でも大変珍しいのがこちらのカムイワッカ湯の滝。
何が珍しいかと言うと、カムイワッカ川にかかる滝なのですが、何と滝そのものが温泉というところなんです!
理由としては、知床硫黄山は活火山であるということ。
その山から湧き出ている温泉が川に流れ込んでいるため、「流れる温泉」となる訳です。
ただしこちらも秘境のため、簡単には入ることができません。
では、どうすれば温泉に入れるかをご紹介しましょう。
それは・・滝を登ります。
「え?」と思われた方も多いかと思いますが、実は滝自体を登って行くと滝つぼが露天風呂のようになっているためそこで入浴ができる、ということなんです!
※注意:「第一の滝」まで登ると温泉にたどり着けますが、有名な観光地のため人も多く混雑します。そこから先は現在通行ができないので、行かないようにしましょう。
※手つかずの自然で人の手が加えられていないので、とにかくゆっくり気を付けて登りましょう。
カムイワッカの泉質は「強酸性」で、かなりクセのある温泉です。
と言っても酸性泉の適応症は慢性皮膚病や糖尿病などが挙げられ、湯治として利用する方もいるほど立派な泉質です。
ただし、お子様や高齢の方、お肌の弱い方は長湯を避けましょう。
温度がだいたい40度ほどなので肌が健康な方もついつい長湯しがちですが、少しでも肌が「ピリピリ」してきたら、浴槽から上がって様子を見たほうがいいかと思います。
事前に情報をしっかり確認して、安全で楽しい秘境探検をしてみてくださいね!
【カムイワッカ湯の滝】
住所:北海道斜里町字岩尾別 知床国立公園内
電話:0152-22-2125(知床斜里町観光協会)
料金:無料
営業時間:特に規定なし
営業期間:毎年6月初旬〜11月初旬頃まで(予定)
2-2. 岩尾別温泉
岩尾別温泉は知床世界遺産内にある温泉です。
こちらも秘境と言われる温泉地で、原生林が生い茂る中で露天風呂が楽しめるという、何とも贅沢な湯だまりがどーんと3段もあるんですよ!
そして気になる泉質は「純食塩泉」で、適応症は主に五十肩・慢性消化器病・神経痛などです。
純食塩泉とは塩化物泉の旧泉質名なので、こちらのお湯は塩化物泉となります。
あれ?塩化物泉って意外と多いのね・・・。と思われた方、そうなんです!
実はこちらの泉質は日本でも2番目に多い泉質なんですよ!(因みに1番は単純泉です)
そして何と!三段の湯からさらに50mほど進むと、「滝見の湯」があります。
目の前にある落差約5mの滝を見ながら入浴できるんです!
いやぁ、苦労してでも来て良かった・・・。と思える素晴らしい場所です。
なお宿泊される方は目の前にある「ホテル地の涯」が利用可能。
こちらは有料ではありますが、大きな庭園風呂や大浴場もあり、日帰り入浴もできます。
羅臼登山や知床の大自然を観光したいという方はぜひどうぞ♪
せっかくなら両方合わせて湯巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
【岩尾別温泉「三段の湯」・「滝見の湯」・「ホテル地の涯」】
住所:北海道斜里郡斜里町岩尾別温泉内
電話:050-2017-8989
料金:無料(ホテル地の涯大浴場は大人800円)
営業時間:三段の湯・滝見の湯は規定なし・ホテル地の涯11:30~18:00
営業期間:不定休(冬季は通行止め・お湯を抜くため不可)
公式HP:http://iwaobetu.com/spa/
おわりに
知床は他にも沢山の温泉があります。
今回ご紹介したのは秘湯ばかりでしたが、他にも知床ウトロ、知床羅臼地区のホテルや旅館のほとんどが温泉を持っています。
でもせっかくなら、世界遺産という名の大自然を満喫しながら入れる温泉を巡るのも悪くないですよね!
むしろここ知床でしか体験できないダイナミックさもあります。
観光の合間に、しかも無料で入れる秘湯をぜひ利用してみましょう。
きっと、旅も心も身体もほくほくになりますよ♪
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