小樽芸術村の美しいステンドグラスと美術品～各館見どころ、所要時間など解説～

: 小樽・ルスツ・ニセコ

: 最終更新日：2024年12月3日

「小樽芸術村」は、小樽の街なかに点在する「ステンドグラス美術館」、「西洋美術館」、「似鳥美術館」、「旧三井銀行小樽支店」の４つのミュージアムの総称。

それぞれの施設は、国の重要文化財や小樽市指定歴史的建造物を使用し、日本や世界の歴史の中で発展した数々の美術品・工芸品を一般公開しています。

特にSNSで話題のステンドグラスやアールヌーヴォー・アールデコのグラスコレクションは、明治期に発展した小樽の、華麗かつレトロな街並みにマッチし、小樽時間をさらに充実させてくれます。

今回は、小樽芸術村の４施設それぞれの見どころや所要時間などをご紹介します。

小樽芸術村の巡り方～各館所要時間、料金、アクセス～

　所要時間

　料金

　アクセス・駐車場

１.ステンドグラス美術館

ステンドグラス美術館は、海運業を営んでいた荒田太吉商店の本店事務所として１９３５年に建てられた旧荒田商会の建物を受付兼ショップとして活用しています。
小樽芸術村ステンドグラス美術館一歩中に足を踏み入れると、壁を埋め尽くすステンドグラスの数々。
これらのステンドグラスは、かつてイギリスの教会の窓に実際に飾られ、信者たちを見守っていたもの。その荘厳さと迫力に思わず足が止まり、じっと見惚れてしまいます。
小樽芸術村ステンドグラス美術館２階から見渡す吹き抜けは圧巻のひと言。
ステンドグラスの材料や製作工程の展示を見ることもできます。

２.西洋美術館

小樽芸術村　西洋美術館西洋美術館は小樽市指定歴史的建造物の旧浪華倉庫にあり、外観は歴史を感じさせる重厚な造りの倉庫です。
入口すぐにあるミュージアムショップを通った奥が美術館の展示フロア。
ステンドグラスやガラス工芸品、家具などが鑑賞でき、どれも息を呑むほどの美しさ。一つひとつの細工や色付けが美しく、灯りがともるとさらに艶やかに。
小樽芸術村　西洋美術館家具の展示ではアール・ヌーヴォー、アール・デコの比較ができるような展示もされていて、見比べながら「自分はこっちが好きかなぁ」などと楽しむこともできました。
上の画像はアール・ヌーヴォーの部屋
小樽芸術村こちらはアール・デコの部屋
明るい雰囲気のミュージアムショップではお土産品やガラス製品などが並べられていて、たくさんの方が思い思いにショッピングを楽しんでいました。

３.似鳥美術館

似鳥美術館は旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物を活用しており、かつてここで作家の小林多喜二が働いていたことでも知られています。
小樽芸術村　似鳥美術館似鳥美術館は地下１階から４階まであり、１階はティファニー社創業者の息子ルイス・C・ティファニーのステンドグラスギャラリーで、伝統的なステンドグラスとは一線を画し、ガラスを何枚も重ねた柔らかで奥行きのあるステンドグラスが鑑賞できます。
小樽芸術村　似鳥美術館
１階のステンドグラス以外は写真撮影不可のためお見せすることができませんが、近・現代の日本画や洋画、彫刻などが鑑賞できます。
円山応挙、葛飾北斎、横山大観、岡本太郎・・・。
どの作品も一度は聞いたことのある錚々たる作家ばかりで、一つ一つの作品に思わず吸い込まれるように見入ってしまうほどの迫力がありました。

４.旧三井銀行小樽支店

旧三井銀行小樽支店は国の重要文化財で、ここはかつて「北日本随一の経済都市」と呼ばれた小樽の美しい銀行建築を見ることができます。
小樽芸術村 .旧三井銀行小樽支店普段は見ることができない銀行の金庫室や貸金庫などにも入ることができ、空っぽの金庫なのになんだか興奮してしまいます。
小樽芸術村旧三井銀行小樽支店建物の各所には「なるほど！カード」が置かれており、詳しい説明が書かれていたりカードの指示に従って宝探しのように展示を楽しむことができます。
また、毎日１時間に１回、札幌在住の映像作家馬場ふさこさんのプロジェクションマッピングが、石膏飾りの天井に上映されます。
小樽芸術村

小樽芸術村の巡り方～各館所要時間、料金、アクセス～

所要時間

小樽芸術村パンフレットパンフレットで案内されている各館を鑑賞するおおよその所要時間は以下の通り。

・ステンドグラス美術館　約３０分
・西洋美術館　約６０分
・似鳥美術館　約６０分
・旧三井銀行小樽支店　約３０分

私の実際の鑑賞時間も、ほぼパンフレットの参考時間と同じくらいでした。ただ個人的には、見終わった後にあともう一回ずつ見たいと思うほどよかったので、ゆったり時間をかけて楽しんで欲しいなと思います。

各館を徒歩で移動する場合の所要時間
ステンドグラス美術館→約4分→西洋美術館→約3分→似鳥美術館→約2分→旧三井銀行小樽支店

料金

	一般	大学生	高校生	中学生	小学生
4館共通券	2,900	2,000	1,500	1,000	500
西洋美術館	1,200	1,000	700	500	300
似鳥美術館	1,200	1,000	700	500	300
ステンドグラス美術館	1,200	1,000	700	500	300
旧三井銀行小樽支店	500	400	300	200	200

単位：円
※大学生、高校生、中学生の方は、受付時に学生証を提示ください。
※小樽市内の小中学生は、小樽市民特別料金にて無料。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方とその介護者１名は無料。受付時に手帳を提示ください。
小樽芸術村
４館共通券を購入すると、入館した館の欄に日付の入ったスタンプが押してもらえるのでちょっとした旅の記念にもなりますね！

アクセス・駐車場

小樽芸術村へは、小樽駅から小樽運河の方向へ歩いて10分ほど。
途中、小樽の歴史的な建物やお土産屋さんなどもあります。

バスの場合は、小樽駅前ターミナルから北海道中央バス「天狗山ロープウエイ線（天狗山行）」に乗車すると約４分で「小樽芸術村」に到着します。

参照：小樽芸術村公式サイト似鳥美術館 (nitorihd.co.jp)

車の場合は、似鳥美術館横の「小樽芸術村駐車場」の割引サービスが利用できます。
４館共通券を購入の場合、小樽芸術村の受付で割引処理を受けると駐車料金が２時間無料。
歴史を物語る建物に守られ、その内部を彩る数々の芸術品たち。その美しさと本物の迫力に会いに、「小樽芸術村」に足を運んでみてはいかがでしょうか。

小樽芸術村

住所: 北海道小樽市色内1丁目3-1（似鳥美術館）

TEL: 0134-31-1033

HP: https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/

営業時間: 5～10月／9:30〜17:00　毎月第4水曜日休館
11～4月／10:00～16:00　毎週水曜休館
※入場は閉館30分前まで
※営業日・時間は変更になる場合があります。最新の開館状況は小樽芸術村HPでご確認ください。
※西洋美術館内ミュージアムショップは年中無休、18：00（土曜日は20：00）閉店。