道内有数の秘湯「然別峡 かんの温泉」へ。13の源泉・11の湯船を堪能してきました!
- 十勝・日高
- 最終更新日:2023年9月29日
1.秘湯らしい道のり。お宿までのアクセス
「かんの温泉」は鹿追町中心部から約30km、道道1088号線をほぼ終点まで走った場所に位置しています。途中には未舗装路の区間も通過し、ウペペサンケ山の南山麓に広がる隔絶した自然の中を進みました。
お宿の雰囲気は昔ながらの湯治場。自家源泉からいくつもパイプが伸びています。お宿のすぐ横は、エゾシカが食事をしている風景が。秘湯らしさを高めてくれるワンシーンですね。
2.2014年より再開!湯治場の趣を残すお宿
もともと菅野温泉旅館として営業していた温泉でしたが、2008年に旧経営者の都合により廃業したかんの温泉。しかしながら、2014年より新しい経営者に代わり、再開されています。
秘湯の古き良き風情を保ちながら、宿泊棟である「こもれび荘」を綺麗にリノベーション。圏外のエリアですが、宿泊客はお宿のWi-Fiも使うことができ、快適に宿泊できるようになっています。
3.加水加温一切なし。13の源泉・11の湯船を楽しむ
「かんの温泉」のお風呂は、ウヌカル(屋内湯船5)とイナンクル(屋内湯船2露天2)と呼ばれる2つの大浴場と、半露天風呂のイコロ・ボッカの湯、それに予約制貸切風呂の幾稲鳴滝(いねなるたき)の湯の4カ所あり、ウヌカルとイナンクルは毎日20時に男女が切り替え、イコロ・ボッカの湯の利用はイナンクルの男女切替に準じます。
13の源泉から引き入れる温泉の泉質は、細かく分けると9種にもわたり、隣あう湯船でも微妙に異なります。
大浴場が男女切替制のため、1回の訪問で全ての湯船を楽しめるのは宿泊者のみ!
もちろん筆者は両方に足を運びました。という事で、ここからは数あるお湯の中でも、特にオススメのお湯をピックアップしてご紹介します。
【ウヌカル】波切の湯
アイヌ語で「出会う」を意味するウヌカル。石造りの丸い大きな浴槽にコンコンとお湯が湧き出ているのが「波切りの湯」です。化粧水のようなとろとろのお湯が特徴で、のびのびと肩まで浸かることができます。
【ウヌカル】コンカニペ(金の滴)の湯・シロカニペ(銀の滴)の湯
波切の湯のそばに設けられた、二つの小さな浴槽です。壁に付いている析出物から、お湯の効能の高さが伝わってくるようです。一人でこぢんまりと入るのに最適で、お湯が浴場にこぼれていく様は趣があります。
【イナンクル】春鹿呼(しゅんろくこ)の湯・秋鹿鳴(しゅうろくめい)の湯
アイヌ語で「幸せ」を意味するイナンクル。大浴場の一番奥に並ぶ、二つの露天風呂です。春は少しぬるく、秋は少しあたたかめ。お湯の名前の通り、浴槽からエゾシカが眺められることも。のんびりと入れるお湯です。
【こもれび荘】イコロ・ボッカの湯
全国でも珍しい足元湧出源泉です。野趣ある岩造りの露天風呂となっています。プカプカと泡が浮いていく様子は、アイヌ語で「宝物が湧き上がる」というイコロ・ボッカの名前にぴったり。このお湯に入るだけで、なんだか運気が上がりそうです。
【貸切風呂】幾稲鳴滝(いねなるたき)の湯
唯一の貸切風呂。くり抜いたイチイの木を浴槽としています。少し濁った色が特徴。渓流の音を聞きながら、大自然の中でリフレッシュできます。鳴滝源泉に入れるのは、この幾稲鳴滝(いねなるたき)の湯だけです。
4.豪華なお食事も隠れた名物
源泉掛け流しの温泉が魅力の「かんの温泉」ですが、実は食事もとても人気があります。和洋食が組み合わさったメニューには、北海道ならではの食材が満載!
創作料理は一つ一つ凝っており、お鍋は海鮮の旨味が染み出ていて絶品でした。また秘湯という立地ながら、ボリューム満点なのも嬉しいポイント。
心身ともにパワーをいただける道東の秘湯「かんの温泉」。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
- 住所
- 北海道河東郡鹿追町字然別国有林145林班
- TEL
- 050-5319-6223(宿泊専用) 050-5319-6223(日帰り専用)
- 備考
- 日帰り入浴は12:00~17:00 大人650円/中学生300円/小学生200円 ※券売機で1万円札と5千円札はご利用いただけません。
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日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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