冬の美瑛・富良野|美しすぎる絶景スポットまとめ
- 富良野・美瑛・トマム
- 最終更新日:2022年12月8日
もくじ
深山峠|白銀の峰々を一望!霧氷の花に彩られる
まず最初にご紹介したいのは、美瑛と上富良野の中間に位置する「深山峠(みやまとうげ、標高288m)」。かみふらの八景の一つに選ばれ、夏はラベンダーの名所としても有名です。
そんなこの峠には、冬になると美しい霧氷が咲き誇ります。霧氷とは、空気中の水分が過冷却で木々に付着する現象。通常、雪山でみられる現象ですが、厳しい気候条件の北海道では、標高が低い場所でも、息を呑むほど美しい霧氷が見られます。
なお深山峠は、大雪山系や十勝岳連峰が一望できる展望台でもあります。霧氷とのコラボレーションを眺めたり、白銀の大地の絶景を味わってみてください。
- 住所
- 北海道空知郡上富良野町西9線北34号
- 備考
- アクセス:上富良野市街から車で約10分
クリスマスツリーの木|雪原の丘で絵になる景色
国道237号線・深山峠の近く、美馬牛(びばうし)から少し横道へ逸れると、丘に佇む一本の木が現れます。通称「クリスマスツリーの木」です。
シルエットの整ったトウヒの木が、周囲の風景と調和して大変美しいと話題になり、いつしか美瑛を代表するフォトスポットの一つとして知られるようになりました。いつ訪れても素晴らしい情景を見せてくれますが、中でも雪原と共演する風景は格別です。
ふわっと光が差し込み、優しい水色の空が、パステル調の背景になってくれます。どこから眺めてもひたすら絵になる風景です。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町美馬牛
- 備考
- アクセス美瑛市街から車で約10分
十勝岳温泉|日本離れした山岳絶景の待つ
標高約1,100mに位置する十勝岳温泉ですが、じつは冬でも道道291号線(吹上上富良野線)を走って、アクセスできます。スタッドレスタイヤは必須で、雪道の運転には、細心の注意が必要なものの、それでも道内からたくさんのカメラマンが集まります。
その理由は、十勝岳連峰の雪景色です。十勝岳温泉の最奥にある「十勝岳温泉 凌雲閣」まで至ると、富良野岳(標高1,912m)から上ホロカメトック山(標高1,920m)、十勝岳(標高2,077m)など、北海道の屋根と言える山々が、眼前に広がります。
まるで壁のように展開する銀嶺は、どこか日本離れした光景。美しくも荒々しい荘厳な雪山の佇まいを堪能することができます。
- 住所
- 北海道空知郡上富良野町吹上
- 備考
- アクセス:上富良野市街から車で約30分※道道291号線(吹上上富良野線)は冬季は凍結しており、ヘアピンカーブが続きます。運転には細心の注意を払ってください。スタッドレスタイヤは必須です。
青い池|ライトアップで違った夏とは異なる趣を
今や美瑛を代表する絶景スポットとなった「青い池」ですが、実は冬になると一味違った表情を見せてくれます。ミルキーブルーの水面は雪で覆われ、雪原に立ち枯れの木々が佇みます。
日が暮れてライトアップが行われると、その木々の陰影が雪原へと映り込み、まるで一つのアート作品のような空間に。雪原に残る動物の足跡が、面白いアクセントになってくれます。ライトアップの配色がみるみる変わるので、静かな森でライブ感も味わえますよ。
夜には氷点下15度ほどの極寒。美しいせせらぎに癒される夏とは打って変わり、厳しい自然の表情を体験できるのではないでしょうか。
ライトアップ時間【11月1日〜翌4月30日】
11月 17時〜21時
12月 16時30分〜21時
1月 17時〜21時
2月 17時30分〜21時
3月 18時〜21時
4月 18時30分〜21時
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町白金
- 備考
- 駐車場1台500円
アクセス:美瑛市街から車で約20分、白ひげの滝まで車で約5分
マイルドセブンの木|吹雪のなかで耐え忍ぶ
美瑛の丘めぐりには欠かせないフォトスポット「マイルドセブンの木」。夏には緑色の田園と青空に挟まれて、雄大な風景を見せてくれますが、冬になると別世界へ変わります。
筆者が訪れた時は、吹雪の最中。束の間、太陽の光が差し込むと、空と雪原の境界線が不明瞭になり、真っ白な背景のなかで、耐え忍ぶように立つカラマツ並木を眺めることができました。上の写真は、その力強い姿に思わずシャッターを切った一枚です。
なだらかな丘の風景が特徴的な美瑛。冬になるといっそう、木々の存在感が増すのもポイントと言えるでしょう。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町美田第二
- 備考
- アクセス:美瑛市街から車で約10分
ジェットコースターの路|霧氷咲く一本道
約4.5kmにわたってアップダウンの激しい直線道路が続くことから名付けられた「ジェットコースターの路」。実は除雪されており、冬にも通行することができます。
見渡す限り、起伏に富んだ雪原と丘の風景が広がり、周囲には霧氷が付着した木々も点在。吸い込まれるような道が、一面純白に染め上がります。展望もひらけており、十勝岳連峰やはるか大雪山系も一望できます。
キラキラと輝く霧氷の間から垣間見る雪原は、格別な美しさです。観光客も少ないため、気の向くまま写真撮影に没頭できるのも嬉しいところ。
- 住所
- 北海道空知郡上富良野町西11線北
- 備考
- アクセス:美瑛市街から車で約15分
忠別湖|白く輝く雪の大雪山系を臨む
美瑛市街から旭岳温泉や天人峡へ向かう途中に通過する「忠別湖(ちゅうべつこ)」。かつて忠別川を堰き止めて建造されたダム湖からは、大雪山系の雄大な山並みが広がります。
なかでも山が真っ白に染まる、冬季の姿は圧巻です。湖から立ち上がるようにそびえ立つ「旭岳(あさひだけ、標高2,291m)」は、北海道の最高峰に相応しい迫力を備えています。右隣のトムラウシ山(標高2,141m)も日本百名山に選ばれている名山です。
日中も美しいですが、夕暮れ時には、赤く山体が染まるアーベントロートという現象も見ることができる穴場スポットです。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町忠別
- 備考
- アクセス:美瑛市街から車で約25分
フラヌイ大橋|サンピラーやダイヤモンドダストが見られる
氷点下10度から20度のよく冷えた早朝、無風かつ快晴という限られた条件の時に見られる「ダイヤモンドダスト」という現象。
その有名な撮影スポットの一つが、美瑛町の「フラヌイ大橋」です。千望峠に抜ける道道70号線に位置しています。条件が揃えば、水蒸気が氷結してできたダイヤモンドダストに、太陽の光が差し込んで、まるで光の柱のように見える「サンピラー」という現象が見られることも。
息を呑むほど美しい絶景ですが、周囲には広い駐車場等がないため、通行の妨げとならないよう十分に配慮して鑑賞しましょう。
- 住所
- 北海道上川郡美瑛町二股
- 備考
- アクセス:上富良野市街から車で約15分
冬こそ訪れたい!美瑛・富良野の魅力
いかがでしたでしょうか。冬の美瑛・富良野は、氷点下を大きく下回る極寒の地ですが、他のエリアでは鑑賞できないほど大スケールで、白く美しい絶景に富んでいます。
ぜひ防寒対策をしっかり行い、カメラを持参して巡ってみてください。きっと一期一会のキラキラとした光景と、どこまでも果てしない自然の姿に胸が高鳴るはず。
日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。
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