北海道の登山スポット(中・上級編)
- 北海道全域
- 最終更新日:2019年7月3日
北海道には、日本百名山の旭岳や十勝岳はもちろん、壮大な景色を楽しめる名峰がほかにもたくさんありますよ。
年間を通じて低温冷涼な北海道では、登山のできる時期も限られてしまいますが、北海道の山ならではの魅力にとりつかれ毎年全国から登山家が集まってきます。
そこで今回は、登山慣れした皆さんにおすすめしたい北海道の山をご紹介します。
1.旭岳
Photo by Wikipedia/旭岳。所在地は北海道東川町。(663highland)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:140724_Asahi-dake_Hokkaido_Japan01s3.jpg
まずご紹介するのは、北海道最高峰の山である旭岳。
北海道の丁度真ん中に位置する大雪山系の主峰です。
標高は2,291mと、日本の山の中では決して高くはありませんが、山頂付近は遮るものがなく風が吹きさらしとなり、夏でも気温が氷点下になることも珍しくありません。
とはいえ、旭岳は、五合目までロープウェイが運航されていることもあり、初心者から上級者まで自分のペースで登山を楽しめると人気の高い山です。
登山に慣れた方なら、ロープウェイを使わずに山頂を目指す天女ヶ原湿原経由ルートがおすすめです。
ロープウェイの山麓駅脇にある登山口から木道を超え砂利道を進みましょう。
しばらく行くと見えてくるのが、天女ヶ原湿原。
ワタスゲやエゾゼンテイカなどの高山植物を眺めながらひたすら登ると3時間ほどで山頂駅付近の散策コースに合流できます。
散策コースには、展望台が点在し、登山者の目を楽しませてくれます。
展望台を過ぎると、岩や大きな石がゴロゴロとしているガレ場が続き、山登りも本格的に。苦労の末にたどり着く山頂は格別ですよ。
2.札幌岳
Photo by Wikipedia/望岳橋(国道230号)から望む札幌岳(Highten31)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mt_Sapporo.JPG
札幌市街地から車で約1時間、定山渓温泉の南側に位置しているのが、札幌岳です。
山頂からは羊蹄山や尻別岳など、北海道を代表する数々の名峰が見渡せ、札幌の街並みも一望することができます。
標高は1,293m、札幌市内で登れる山としては一番高く、秋には紅葉スポットとしても知られている札幌岳。
札幌で気軽に自然に触れ合えるということもあり、シーズン中は多くの登山者で賑わっています。
Photo by Wikipedia/空沼岳・札幌岳縦走路から豊滝への分岐点(禁樹なずな)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Branch_Point_from_Traverse_Course_to_Toyotaki.jpg
札幌市内を流れる豊平川の上流に位置する札幌岳。
登山では沢沿いを歩くことが多いので、防水対策をしっかりとしておきましょう。
林道を歩く初心者コースのほか、藪こぎして山頂を目指す中・上級者コースも!
険しい藪をかき分けて視界が開けると、山頂からの素晴らしい眺めを拝むことができます。
3.羊蹄山
Photo by Wikipedia/羊蹄山火口(父釜)(Highten31)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mt_YOTEI_8.JPG
その美しい姿から蝦夷富士と呼ばれ、日本百名山にも選定されている羊蹄山。
山頂にはすり鉢状の3つの火口があり、一番大きな父釜は、倶知安町・喜茂別町・京極町・真狩村・ニセコ町の境になっています。
お鉢巡りをしながら、ニセコエリアの360度の大パノラマが望めるのも魅力のひとつです。
Photo by Wikipedia/倶知安町ひらふ地区より望む羊蹄山(Peko)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yotei-zan-from-hirafu.jpg
羊蹄山は4つコースがあり、レベルや体力に合わせて好きなコースを組み合わせてアタックすることができます。
九合目付近には、避難小屋がありますが、宿泊は推奨されていないので、余裕をもって登山の計画をたてましょう。
4.恵庭岳
Photo by Wikipedia/恵庭岳(北海道千歳市・支笏湖側から撮影)(E-190)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mt_Eniwa(200703).jpg
恵庭岳は、支笏湖の西岸にそびえる標高1,319.6mの円錐型火山。
北海道内における活火山に指定されていて、頂上付近に東向きの火口があり、火口から東側に伸びた深い亀裂がポロピナイ沢となって湖岸に達しています。
山頂からは、支笏湖全景と日高山系・石狩平野・札幌市街を望むことができます。
しかし現在は、山頂部分が一部崩落し、登山道への落石があったため、第2見晴台(八合目と九合目の間)から山頂への登山が「禁止」されています。
登山口から第2見晴台までは登山コースとしては短い距離ですが、活火山ゆえ溶岩の岩場が多く、勾配もあるため登りがいがあります。
急斜面にはロープが張られている箇所もあるので、足元に気を付けて登りましょう。
第2見晴台からは、爆裂火口や支笏湖、オコタンペ湖などを望めます。
5.利尻山
北海道最北端、稚内から西に約20㎞のところに浮かぶ利尻島。その利尻島にそびえるのが標高1721mの利尻島です。
日本百名山では一番目に数えられる北の名峰で、美しい円錐型から「利尻富士」と呼ばれることも。
山頂からは360度の大パノラマが広がり、利尻島全体や周辺の海はもちろん、北海道最北の離島である礼文島の姿も見渡すことができます。
この山固有の高山植物や希少な渡り鳥などの姿を見ることができ、多くの登山者を魅了しています。
利尻山は、登山者が増えたことで山頂付近の崩落が進んでいることもあり、①携帯トイレの用意、②ストックにキャップを付ける、③植物に座らない・踏まないという「3つのルール」が呼びかけられています。
登山道の浸食が進めば、入山が禁止になってしまうこともあるため、一人一人がルールを守って登山をしたいものですね。
6.十勝岳
大雪山国立公園内の十勝岳連峰の主峰が十勝岳。
標高2,077mの活火山で過去に何度も噴火しています。噴火のたびに地形が変わり、登山道が変わることも。
火山灰やガスで地形がはっきりしない箇所もあるので、登山の際は道標をきちんと確認しながら進みましょう。
登山中は、色とりどりの高山植物や秋の美しい紅葉が疲れをいやしてくれます。
山頂付近は火山灰で覆われていますが、噴火口からの噴煙や大雪山系・トムラウシ山などの景観など迫力のある景色が拝めます。
おわりに
登山愛好家におすすめの北海道の山をご紹介しました。
日本百名山をはじめ、高山植物や紅葉など、美しい景観を楽しみながら登山ができる北海道の山。
ガレ場を登ったり、藪こぎしたりと登りごたえも十分です。
山頂から望むダイナミックな景観も良い思い出になりますよ。
ぜひ北海道の山に登ってみてくださいね。
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