【函館】幕末ロマンの歴史を辿る!箱館奉行所ってどんなトコロ?
- 函館・道南・奥尻
- 最終更新日:2024年2月23日
その中心にあったのが、今回ご紹介する「箱館奉行所」です。
明治末期の蝦夷地当地の中心として、
また戊辰戦争末期、あの榎本武揚や土方歳三ら旧幕府軍の拠点として箱館戦争を戦った歴史の舞台。
戊辰戦争後の解体から、約140年の時を経て、2010年に復元された箱館奉行所。
どんなところで何を知り得ることができるのかを取材してきました!
ぜひ参考にしてみてくださいね♪
1.五稜郭の歴史
まずは五稜郭、並びに箱館奉行所が復元されるまでの流れを簡単に説明します。
歴史を知るとより深いかと思いますよ!
<函館・函館奉行所の歴史>
・1854年
3月 幕府が日米和親条約を締結。※箱根・下田に開港を決定
4月 ペリー艦隊入港。
6月 幕府が箱館奉行を現在の函館市・元町公園に設置
・1864年
箱館奉行所が五稜郭に移転
・1867年
10月 大政奉還※徳川幕府が崩壊
・1869年
5月 箱館戦争の終結―新政府に五稜郭を明け渡す
※箱館戦争後は明治政府兵部省が管理
・1871年
1月 札幌に開拓使本庁が移転、箱館奉行所庁舎をはじめ付属建物のほとんどを解体。
・1914年 “五稜郭公園”として一般開放される
・2010年 箱館奉行所の復元が完了
五稜郭は大政奉還後、戊辰戦争で最後の戦場となった場所。
その一角にある箱館奉行所の役割は、函館開港に伴い設置された江戸幕府の役所でした。
1868年~69年にかけての”箱館戦争”では、榎本武揚や土方歳三が立て籠もり新政府と戦う、歴史の舞台となりました。
そして戦争終結とともに新政府へ明け渡し。しかし、解体されるまで役所として利用していなかったそうです。
札幌へ移転時に木材のほとんどを持っていくため、完成からわずか7年後の1871年にいったんは姿を消したものの、1952年3月に五稜郭が「国の特別史跡」に指定されたため、特別史跡五稜郭跡保存整備基本計画として箱館奉行所復元計画が進みます。
着工が2006年。それから4年かけて、2010年に復元。解体から約140年の歳月ののち、再度五稜郭に姿を現しました。
現在、幕末時代の舞台となった五稜郭は、現在五稜郭公園として四季折々の美しさを見せてくれる、憩いの場となっています。
また奉行所も函館の観光スポットとして関心が高まり、絶えず観光客が訪れるようになりました。
2.箱館奉行所内で歴史に触れてみよう
ではお待たせしました!
箱館奉行所の中はどんなトコロなのかをご紹介いたします。
こちらでは当時の木材や工法など古建築技術や資料に基づき、当時のまま復元されています。
復元工事の映像記録なども合わせて見られることから、その技法を一目見ようと建築家も訪れるのだとか。
まずは靴を脱いで上がると、はじめに見かけるのはテレビ。
当時の様子を約2分間にわたって知ることができます。
ペリー来航から繁栄など当時の様子が簡潔にまとめられているので、とても見やすいですよ!
館内は「ガイダンス・再現ゾーン・歴史発見ゾーン・映像シアター・建築復元ゾーン」に分かれていますので、とても解りやすく見やすい造りになっているんですよ!
そしてこちらは再現ゾーン。
画像手前から四の間、三の間、二の間、そしてお奉行さまが座っていた一の間となります。
因みに写真を撮った位置は四の間。お奉行さままで遠い・・・ですよね。
全て合わせると何と72畳もの大広間!当時は奉行の執務室だったそうです。
文献資料を基にできる限り忠実に再現された当時の姿は、日本の伝統建築の技術がどれだけ高かったかも伺えます。
奉行所では、歴史について詳しく説明してくれるガイドさんが数名、要所に立っています。
一の間で待っていてくださったガイドさんは、この大広間で何が行われていたのかなどを大変解りやすく説明してくれました!
では、そのガイドさんのお話をちょっとだけお教えしましょう。
こちらの一の間は奉行所の中でもトップ3、つまり3名のみが入ることが許されたお部屋だそうです。
一番奥の床の間から畳2枚目が撮影スポット。
つまり、お奉行さまが座っていた場所だったという訳です!
さぁ、アナタもお奉行さまになったつもりで写真を撮りましょう。
次は歴史発見ゾーン方面へ進みます。
が!あるものを発見しました。
こんなに立派な建物なのに、なぜか白塗りの壁が・・・。なぜ!?
これは、実はこの奥には武器置き場や表座敷、さらには奥の間という、いわゆる奥様などがいたお部屋があったそう。
ところが資料には載っていなかったため、再現をしなかった、という訳です。
時折そういった壁が見つかった場合は、ああ、この奥にも何かしら建物があったんだなぁ、と思ってくださいとのことでした。
さて、歴史発見ゾーンでは、幕末時代の函館がどういう状態だったのかを学べる場所です。
細長いパネルに記された内容は行ってみてのお楽しみですが、当時に生き、使命を持って戦う姿などが解りやすく説明されています。
大砲攻撃などは、五稜郭は見通しがよかったため狙われやすかったようです。
こんな大きな玉が当たったら・・・想像するだけで恐いですよね。
そして個人的にぜひ見て頂きたいのがコレ!
こちらは、幕末期に活躍し名を轟かせた有名人たちが沢山います。
写真ですぐ分かったのが土方歳三さんだけでしたが(お恥ずかしい・・)、ゲームのコマのような作りで本人を置くと、その人物がどういう活躍をしたのかがパネルで出てくる仕組みになっています。
この方々なくして今の函館はなかったのかも知れない!という方々が沢山いますので、ぜひ試してみてください♪
映像シアターでは、古建築技術や工法などが見られるようになっています。
建築家が目を凝らして見るのがここなのです!
リピーターの方も多い箱館奉行所は、歴史の他にもこういった日本の技術がいかに優れているかも確認できる場所。
お時間がある方は立ち寄ってみてくださいね。
続いて建築復元ゾーンでは、その建築技法やどの木材などが使われているかなどを体感することができます。
例えば一番手前の木ですが、長方形に「やじるし↑」が付いていますよね?
そのすぐ右側にはめ込むと・・・!!
ビックリ!動きません!!
他もクギを使わずに建物を建てる方法がいくつも触って体験できます。
なるほどこうなのか!と納得できる場所ですので、こちらのコーナーも見逃せません。
他にも学生さんに人気のクイズコーナーなどがパソコンで体験できる場所もありますので、お試しあれ!もちろん、年齢問わずできますよ♪
そして出口付近に置かれている大きな壺。
こちらはよく見てみると・・・・・。
おわかりでしょうか!?何やら文字が書いてあるんです!!
この壺は現在の奉行所の出口に埋まっていたものらしく、丁寧に拾い集めて復元されました。
その文字には一体どんな意味が込められているのでしょうか。尋ねたところ・・・。
それは、未だに不明なのだそうです。
3.箱館奉行所の施設詳細・アクセス情報
【施設詳細】
住所:函館市五稜郭町44番3号
電話:0138-51-2864
開館時間
9:00~18:00(4月-10月)
9:00~17:00(11月-3月)
入館料:一般500円 / 学生・生徒・児童250円 / 未就学児無料
※団体割引有り
休館日:年末年始(12月31日~1月3日)
※臨時休館する場合有り
公式HP:http://www.hakodate-bugyosho.jp/index.html
おわりに
~画像・時を知らせる太鼓~
五稜郭の四季、それは美しいものです。
でもその中に深い歴史が眠っているのなら、ぜひその扉を開けてほしいと思います。
今回取材させて頂いた箱館奉行所には、紹介しきれないほどの幕末ロマンが凝縮されています。
きっと、館内へ入った瞬間からあの時代へタイムトリップできるはず。
ですので、お越しの際はぜひ時間を取ってゆっくり見てくださいね!
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