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北海道のお土産といえば?発祥の地・八雲町で木彫り熊めぐりをしてみました!

エリア
函館・道南・奥尻
投稿日
最終更新日:2023年4月26日
かつて北海道のお土産の定番だった「木彫り熊」が再び人気を博しているのはご存知でしょうか。SNSなどを通じてインテリアとして注目を集めているほか、各種イベントも盛んに開催されています。今回は、人気再燃中の木彫り熊のルーツと今をめぐる八雲町での旅をご紹介します。

1.木彫り熊発祥の地「八雲町」

八雲町 木彫り熊

今回ご紹介する八雲町は函館から約80kmほど離れた国道5号線沿いに位置しています。閑静なこの町こそ、木彫り熊発祥の地と言われる場所。
発端は、八雲で徳川農場を運営していた徳川家の当主、徳川義親公がヨーロッパ旅行の際に、木彫り熊を見つけて持ち帰り、農民たちに木彫り熊の製作を奨励したためだと言われています。
八雲町 木彫り熊
木材は潤沢にあり、道具ものこぎりとのみの2つがあれば製作できる木彫り熊。農場で販売すれば、農閑期の収入にもつながると考えたのです。昭和3年(1928年)に八雲農民美術研究会が発足すると、八雲市街の徳川公園で義親公の飼っていた熊を観察しながら、多くの職人が木彫り熊を製作するようになり、北海道土産の定番の座を確立したのです。

2.歴代名工のユニークな作品が揃う「八雲町木彫り熊資料館」

八雲町 木彫り熊
そんな八雲の木彫り熊が集まっている場所が「八雲町木彫り熊資料館」です。約500点にもわたる木彫り熊が収蔵され、町内外の木彫り熊及び関連資料の調査研究・保存に加えて、八雲独自の木彫り熊の技法を伝承する場として町により運営されています。
八雲町 木彫り熊
北海道第一号の木彫り熊と、そのモデルとなったスイスの木彫り熊からはじまり、現代に至るまで様々な名工の作品を鑑賞することができますよ。一本一本の毛から繊細に表現するものから、大胆に面取りをして熊の造形をなすもの、サケを担いだり、あぐらをかいたり、スキーをしているものまで。現在に近づくにつれ、ユーモアあふれる擬人化された作品も多く登場し、作り手の人情味や感性が伝わってくるようです。
八雲町 木彫り熊
それぞれの木彫り熊の時代を代表するレジェンドたちの作品も並びます。中でも第二次世界大戦の戦時中でも製作をやめなかった二人の作家・茂木多喜治氏と柴崎重行氏の作品は必見です。前者は忠実な再現度と迫力を究め、後者はデフォルメされたアートな作品を志向し、ひとえに木彫り熊と言っても対照的な作品を残しています。一部を除いて写真撮影も可能なので、気になった作品はぜひシャッターに収めてみてください。

八雲町木彫り熊資料館

住所
北海道二海郡八雲町末広町154
TEL
0137‐63‐3131
HP
https://www.town.yakumo.lg.jp/soshiki/kyoudo/
営業時間
9時〜16時30分 休館日:毎週月曜日、国民の祝日、12月29日〜1月5日
備考
料金:無料

3.木彫り熊に囲まれて食事を楽しめる「喫茶ホーラク」

八雲町 木彫り熊
じつは八雲では「御朱熊印(ごしゅくまいん)」と称して、木彫り熊に関係が深いお店をめぐるスタンプラリーを行っています。全て回るのは時間的に難しかったのですが、その中に木彫り熊に出会える喫茶店が紹介されていたので足を運んでみることに。お店の名前は「喫茶ホーラク」さん。八雲駅のすぐ近くに位置しています。
八雲町 木彫り熊
見た目は普通の喫茶店ですが、店内の至るところに木彫り熊が飾られており、入店した方はみんな驚くのだそう。自らの木彫り熊好きが高じて、これほどのコレクションになったことや、八雲全体で木彫り熊の作り手や技術を残す活動に取り組んでいること。優しいオーナーさんが熱心に教えてくださいました。こちらでは歴史的に価値の高い木彫り熊だけでなく、現代のアーティストさんが手がけた作品も鑑賞できるのが魅力です。
八雲町 木彫り熊
木彫り熊に出会えるだけでなく、食事もリーズナブルで美味しいと人気の「喫茶ホーラク」さん。ナポリタンやオムライスをはじめとした、昔ながらの喫茶店らしいメニューはどれもホッと一息つける懐かしい家庭料理ばかり。中でも看板メニューの「チーズ焼きカレー」がイチオシ。マイルドなカレールゥのなかで、ごろごろと甘いじゃがいもが際立ち、たっぷりととろけたチーズが、濃厚なアクセントを生んでくれます。

喫茶ホーラク

住所
北海道二海郡八雲町本町145
TEL
0137-63-2367
営業時間
月~金曜 10:00~23:00、土・日曜・祝日 18:00~23:00 不定休
備考
※遠方から訪れる場合は土・日曜・祝日の開店時間はお電話にて応相談

4.木彫り熊せんべいを求めて丘の駅へ。思いがけない絶景

八雲町 木彫り熊
御朱熊印マップの中に、木彫り熊せんべいを作っている永井製菓さんも紹介されており、立ち寄ってみようと思ったのですが、あいにく当日はお店の定休日。肩を下ろしていると、喫茶ホーラクのオーナーさんが、丘の駅(八雲町情報交流物産館)でも購入できると教えてくださり、なんとか購入することができました。丘の駅にも木彫り熊グッズがたくさん!
木彫り熊の焼印が入った渋い見た目のせんべいは、昔ながらの懐かしく素朴な味がします。丘の駅にはその他にも木彫り熊グッズが多く並んでおり、この旅の締めくくりにはぴったりでした。
八雲町 木彫り熊
せんべいが目的だったのですが、なんと嬉しい誤算も。なんと国道5号線から丘の駅までのびるパノラマロードは、道南を代表する絶景道として密かに知られているようで、木彫り熊めぐりの最後には清々しい景色を満喫することができました。

丘の駅(八雲町情報交流物産館)

住所
北海道二海郡八雲町浜松368−8
TEL
0137-65-6100
HP
https://www.facebook.com/profile.php?id=100057404532054
営業時間
10:00~18:00※日によって変更になる場合があります。定休日:月曜日、年末年始。その他臨時休業あり

ややマニアックですが、とても楽しかった木彫り熊めぐり。次は自分で製作体験もしてみたくなりました。函館とも近く、ニセコや洞爺湖からもアクセス良好な八雲町。みなさんもぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

日本深掘りサイクリスト・フォトグラファー 土庄雄平

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。 四季折々の日本を五感で捉え、発信しています。

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