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世界遺産への期待が高まる大船遺跡!函館で味わう縄文ロマン

エリア
函館・道南・奥尻
投稿日
最終更新日:2019年3月6日
五稜郭公園や赤レンガ倉庫、函館山からの夜景などで知られる北海道有数の観光都市・函館。幕末にペリー提督が訪れたことから、国内でも早い時期に世界に向かって開かれ、そのため西部地区には今でもロマンティックな異国情緒あふれる街並みが残っています。

そんな函館市、実は縄文時代の遺跡が多数眠る、縄文の街でもあるのです。特に大船遺跡は世界遺産への登録が期待される縄文遺跡です。古代のロマンを求め、函館・大船遺跡を訪れてみました。

1.南茅部地区へ

縄文文化センター

大船遺跡を訪れる前に、まずは縄文文化センターへ。縄文文化センターも大船遺跡も、函館市南茅部(みなみかやべ)地区にあります。

南茅部は、平成の市町村合併で函館市に組み込まれましたが、以前は南茅部町という自治体でした。そのため、函館市の市街地からは遠い場所にあります。

道の駅

レンタカーやタクシーを使うなら道道83号線を通り、函館空港からは約30分、函館駅からは約50分かかります。公共交通機関を使うなら、函館駅前から「函館・鹿部(川汲経由)」という函館バスが出ています。

このバスに乗って「臼尻小学校前」で下車、さらに10分ほど歩くと縄文文化センターへ到着します。所要時間はバスのみで約1時間40分です。

こちらは道の駅。縄文文化センターのすぐ隣です。

2.縄文文化センターの中へ

センター中

入って左側に券売機があるので、そこでチケットを購入します。チケットを買ったら、右手にカウンターがあるので、そこでチケットを手渡します。パンフレットをもらい、中へ。

まずは展示室1が進行方向左側にあります。ここでは縄文時代の変遷や、当時の様子を想像して再現したジオラマが展示してあります。

縄文時代は約1万年続いたとされており、前期や後期などいくつかの区分に分けられています。

次は階段を下りて1階へ。

3.遺物の数々

土器

縄文文化センターは2階建てになっており、入り口は2階部分になります。そのため、メインの展示室は1階にあります。階段を降りてすぐが、展示室2です。ここでは実際に出土した縄文時代の遺物が展示されています。

これは展示室に入ってすぐ左の壁に並べられている縄文土器です。左から右に向かって時代が新しくなり、一番古い時代と新しい時代では9千年の隔たりがあるのだとか。

 

石

ダイレクトに展示されているこちらは、縄文人が使ったと考えられている石です。ただ単に大きな石にしか見えませんが、よく見ると白い線がうっすらとところどころ入っており、誰かが使ったことをうかがわせます。

 

貝塚

左側は貝塚の跡。右側は見つかった魚介類や鳥類の骨です。貝塚とは呼ばれていますが、実際には当時のゴミ箱のようなもので、貝塚を調べることによってどんなものを食べていたのかを知ることができます。

ここから見つかった縄文人の食事は豊かで、ホタテやハマグリ、アワビなど現代と変わらないものを食べていたようです。もしかしたら現代人よりも贅沢だったかもしれませんね。

 

やじり

縄文時代は新石器時代に分類されており、石を加工して道具として使っていました。現代人の感覚ではなかなか想像がつきませんが、出土品を見るとその精巧さに驚かされます。薄く先端をとがらせたヤジリや細く鋭利に加工された石槍など、とても石で作られたとは思えないものばかりです。

原材料として使われた石にはいろいろな種類があり、中には黒曜石を使ったものもあります。

垣の島

この土版は、縄文文化センターのすぐ近くにある垣ノ島(かきのしま)遺跡で発掘されたものです。小さなくぼみがついており、形と大きさから考えて子供の足形といわれています。成人の墓から出土しているので、亡くなった子供の形見を親と一緒に埋葬したものとの説が有力です。

 

茅空

縄文文化センターの目玉ともいえる展示品が、「茅空(かっくう)」と名付けられた中空土偶です。中空土偶は中身が空洞になっている土偶で、最も薄いところで厚さは2ミリしかないとか。高さは41.5センチ、重さは約1.7キロです。

中空土偶としては最大級の大きさを誇り、2007年に国宝に指定されています。

1975年当時、南茅部町にあった自宅の畑でジャガイモを掘っていた主婦によって発見されました。その後周辺は発掘調査され、縄文時代のお墓が見つかっています。

4.大船遺跡

大船

縄文文化センターを出た後は、大船遺跡に向かいました。縄文文化センターから車で約7分の距離です。青森県や秋田県、岩手県とともに「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成遺産として世界遺産登録が期待されている遺跡です。

しかし行った時期が遅く、大船遺跡は閉鎖された後でした。北海道は雪が降るので、11月中旬には閉鎖されてしまうとのこと。次に公開されるのは4月の中旬です。

過去を知ることで現代を見つめなおす

残念ながら大船遺跡は外からしか見ることができませんでしたが、縄文文化センターは見ごたえのある施設でした。現代とはかけ離れたように見える縄文時代ですが、当時の生活を知ることで現代を生きる上のヒントが得られるかもしれませんね。

またセンターの周辺ではまだまだ発掘が行われるそうです。どんな発見があるのか、楽しみですね。

 

<函館市縄文文化交流センター>
住所:〒041-1613  北海道函館市臼尻町551-1
TEL:0138-25-2030
営業時間:AM9:00~PM17:00(4月~10月)
AM9:00~PM16:30(11月~3月)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日・最終金曜日・年末年始)
入場料:300円(一般) 150円(学生・生徒・児童)
URL:http://www.hjcc.jp/

 

<大船遺跡>
住所:〒041-1622  函館市大船町575-1
TEL:0138-25-2030(問い合わせは函館市縄文文化交流センター)
営業時間:AM9:00~PM17:00
定休日:11月中旬~4月中旬
URL:http://www.hjcc.jp/

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